2024年 7月号 Issue No.429
南カリフォルニア日系企業協会 会報(月刊)ジェービーエー・ニュース
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去る5月18日(土)、あさひ学園トーランス校で「2024年度U.S. Educators to Japan(USEJ)プログラム」のオリエンテーションを開催した。「USEJプログラム」は、多くの日系企業駐在員の子女を受け入れる現地校に謝意を示すとともに、そこで働く教育関係者を日本に招待することで日本文化への理解を促し、教育に生かしてもらうことを目的としたプログラムで、1975年に発足。以来、50年近く実施を続けてきた。本年度もJBA各地域部会の推薦や面接を通して9名の参加者が選ばれ、同日のオリエンテーションに臨んだ。
本年度の「USEJプログラム」で日本に派遣される9名の教育者と、当日のオリエンテーション参加者らで記念撮影。
プログラムの旅程や旅のTipsの説明、あさひ学園の教室見学などを実施
当日は、会場のあさひ学園トーランス校(South High Schoolの校舎を利用)に9名のUSEJ参加者と昨年の参加者5名、さらに教育文化部会の担当者やその他JBA関係者、日本での日程を説明する旅行代理店IACEのスタッフの方々、日本での旅の楽しみ方を説明する日本政府観光局(JNTO)の方、あさひ学園関係者らが参集。そして、10時になると教育文化部会員、前川さんの司会でオリエンテーションがスタートした。
まずは冒頭で、教育文化部会長の日下部さんが挨拶。「本日は今年の『USEJプログラム』の内容や旅程について説明しますので、しっかり学んでいただければと思います。本プログラムは単なる旅行ではなく、日本を深く理解してもらえる濃密な内容となっています。この旅で日本のファンになってもらえたらうれしいです」と話した。
軽快なトークで会を円滑に進めた、前川さん。
「自分はアメリカで育ちましたが、日本は1年に一度は帰る本当に良い場所。思う存分楽しんできてください」と語った日下部さん。
続いて、今年のUSEJ参加者、昨年の参加者らが順に自己紹介(今年の参加者のコメントは後述)をした後、プログラムの全体像を教育文化部会の石井さんが説明。そして、昨年に続きUSEJのツアーガイドを担当してくださったIACEの桜田さんから、日本での旅程の説明へと移った。東京、富士山、京都、広島などを巡りながら各地で日本の学校を訪れるというプランに、参加者らは一様に旅への期待を高めていた。
自己紹介をするUSEJ参加者と昨年の参加者の皆さん。
プログラムの概要説明のほか、JBA関係者の紹介も行った石井さん。
「今年も皆さんと一緒に日本へ行くのが本当に楽しみです」と話した、IACEの桜田さん。
その後、日本政府観光局のヨウコ・スコットさんから日本での交通事情や治安、マナー、気候、食事、観光などについてのプレゼンの時間に。説明後、Q&Aの時間が設けられると、参加者らからは「日本で避けるべき失礼な行動は?」など、さまざまな質問が出た。また、それに対してヨウコさんはもちろん、昨年の参加者からも実体験を交えたアドバイスがされるなど、大いに盛り上がった。
巧みな話術で日本での旅のTipsを紹介した、日本政府観光局のヨウコ・スコットさん。
その後、参加者らは当日授業が行われていたあさひ学園の教室を複数訪れ、授業の様子を見学。そして、ランチおよび懇親の時間を経て、オリエンテーションは無事に終了した。
あさひ学園の教室を見学する今年の「USEJプログラム」参加者の皆さん。
2024年度USEJ参加者の皆さん
Lauren Shimadaさん
(Cadence Park K-8 School)
※今回の参加者グループのリーダー
私は5年生を教える教師です。今回最も楽しみにしているのは、日本の教育システムのプロセスを学ぶと同時に、夏にそこで生徒たちが何をしているのかを見ること、そして学校で教育者の皆さんから学ぶことです。
Riley Battenfieldさん
(Solis Park K-8 School)
Solis Park K-8のキンダガーテンで教えています。日本で文化を学んだ後、それを持ち帰って自分の教室に取り入れることがとても楽しみです。
Kevin Hommaさん
(Rancho San Joaquin Middle School)
Rancho San Joaquin Middle Schoolで器楽を教えています。教育者の仲間たちと日本の教育システムを視察することにとても興奮しています。また、生徒たちが生徒同士、そして学校のスタッフとどのように交流しているかを見ることも楽しみにしています。
Salvatrice Kuykendallさん
(Rancho Vista Elementary School)
私はRancho Vista Elementary Schoolの校長です。日本文化について深く学べる機会をいただけたことに、とても興奮しています。私たちの学校には多くの日本人の生徒がいるので、彼らがどんな所から来たのか、とても興味があります。
Ellen Harrisonさん
(Seaside Elementary School)
Seaside Elementary Schoolの校長を務めています。私は自分が8年生の時に、同様のプログラムで日本に行ったことがあります。それが今回は教育者として行けることになり、あの思い出を取り戻すことができるのは本当にうれしいです。
Keenan Nakasuさん
(South High School)
私は、ここSouth High Schoolで生物学と解剖学を教えています。正直に言うと、一番の楽しみは食べることです(笑)。私は日系四世ですが、日本語が話せません。だからこそ、自分自身や日本人生徒たちについてもっと学び、文化に触れることがとても楽しみです。
Corey Howardさん
(John Muir Middle School)
John Muir Middle Schoolの副校長です。同プログラムには既に私たちの学校から何人かの教師、スタッフが参加しています。自分もこのプログラムをしっかりと理解して取り組んでいきたいと思っています。ありがとうございます。
Freda Yoshiokaさん
(Campbell Hall Episcopal K-12)
私は中学校の日本語教師で、日本語レベル1を教えるのが得意ですが、日本には長いこと行っていません。教師は常に学び続け、定期的に自分自身を振り返り、再び情熱を持つ必要があります。ですから、ここにいられることにとても興奮していますし、感謝しています。
Melissa Ariasさん
(Verdugo Woodlands Elementary School)
Verdugo Woodlands Elementary Schoolで3年生と4年生に教えています。同校には英語と日本語のイマージョン・プログラムがありますが、私は日本語を話せないので、英語での教育を担当しています。だからこそ、生徒たちがほとんど毎年夏に行く場所を実際に見るられることに興奮しています。
ダウンタウン地域部会
「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー・ 全米日系人博物館ガイドツアー」に参加しての感想文
文: Houlihan Lokey ・伊丹ゆかさん
JBAのダウンタウン地域部会で毎年企画いただいている本ツアーなのですが、今回初めて参加しました。当日は暑くも寒くもなく、お天気に恵まれ、現地での祭典も心地よく拝見できました。
たぶん、何の知識もなく現地(マンザナー収容所跡)に見学に行っていたら、目の前の風景を理解できないまま味気ない1日になっていたのではないかと思いますが、ツアーに先立って全米日系人博物館ガイドツアーに参加した際に当時の時代背景からInternmentの状況まで説明いただいたほか、マンザナー収容所跡への行き帰りのバスの中でも関連するビデオを上映いただいたので、感慨深い経験となりました。
全米日系人博物館ガイドツアーでは、「日本人が移民する前からアメリカにきていた中国系移民をヨーロッパからの移民が迫害した背景に、ほかのマイノリティーの立場をおとしめることで同じ移民である自分たちの立場を向上させる意図があった」とお聞きしました。日本では人種差別の問題を肌で感じる機会がないままアメリカに来て、DEI(Diversity, Equity, Inclusion)が声高に叫ばれる現状の中では想像もつかないですが、そういった過去のたくさんの過ちがあるからこそ、現在のMovementがあるんだと感じました。特に車中で見たビデオのなかで9.11勃発当時の運輸長官だったNorman Minetaさんが、ご自身のInternment経験を教訓として、Middle Eastern人をむやみに差別するべきではなく、渡航者全員を対象に検査をするTSA(Transportation Security Administration)をはじめることに尽力されたお話には感銘を受けました。
「JBAのマンザナーツアーは、一度は行くべきですよ」と薦められていたのですが、今回参加できて本当に良かったです。幹事の皆さまにはバスやおいしいお弁当の手配、当日の進行など、本当に感謝しております。おつかれさまでございました。
「ロサンゼルス・ドジャース 対 シンシナティ・レッズ」に参加しての感想文
文:NMB (USA), Inc. ・中村光さんの奥さま、直子さん
5月19日(日)のドジャースvsレッズの試合観戦イベントに参加させていただきました。野球は昔から好きなスポーツで、MLB観戦はアメリカ生活の楽しみの一つになっています。ドジャースは現在ナ・リーグ西地区のトップ、当日も多くのドジャースファンの熱気の中で楽しく観戦することができました。試合は延長戦となり、どちらが勝つか分からない状況でしたが、大谷選手の鮮やかなタイムリーでドジャースのサヨナラ勝ち。最高の盛り上がりを見せた試合となりました。
この日はキッズランも企画されており、このイベントのために参加された皆さまも多かったのではないかと思います。試合終了後の人の流れは思ったよりも激しく大混雑でしたが、皆さま無事に参加され、ご家族で楽しんでいらっしゃいました。こういったファンサービスの充実も、MLBの魅力の一つだと思います。野球シーズンはこれからが本番。日本人選手はもちろん、たくさんのMLBスターたちの活躍が今年も楽しみです。
オレンジカウンティ地域部会
「TANAKA FARMSいちご狩りツアー」に参加しての感想文
文: JAC Recruitment (US), Inc.・前川千佳さん
去年に引き続き、家族4人で参加させていただいた、タナカファームさんでのいちご狩り。いちごが大好きな子どもたちも大喜びで、「普段マーケットで売られているいちごがこんなふうにできているんだ」と不思議そうに、そしてとっても興味深そうに手に取っているのが印象的でした。
去年に比べて少し実が小ぶりになったそうですが、そのぶん甘さが凝縮されてとてもおいしかったのか、2歳の娘はぶら下がったいちごの実にそのままかぶりつき、持ち帰り用にいただいた詰め放題パックにパンパンに入れたいちごも、次の日にはあっという間になくなってしまいました。また今年はいちごだけでなく旬の芽キャベツも収穫させていただき、こちらは私のビールのアテとして、同じく4パック分があっという間になくなってしまいました(笑)。収穫前の芽キャベツは人生で初めて見ましたが、茎に複数なっており、とても興味深いものでした。
また農場まで行く際にはトラクターの荷台に乗せてもらい、さまざまな野菜や果物が植えられている広~い畑を目にしながら移動できるという貴重な体験もさせていただきました。ほかにも、ファームで飼育されているたくさんの動物とも触れ合えたり、産みたての卵を見せていただいたりと、自然を味わい自然と共存できるとても甘~い時間を過ごさせていただきました!来年も楽しみにしています。素敵な企画をありがとうございました。
あさひ学園だより
文:あさひ学園事務局
今年度初めての避難訓練・引き渡し訓練
各校にて今年度初めての避難訓練を実施しました。今回は、地震の後、火災が発生したことを想定した訓練です。訓練実施前には、地震が起きた時どうするか、収まった後に各教室からどう避難するか経路を確認するなど、安全意識を高める指導をしました。避難訓練の合言葉は、「お・は・し・も」! 押さない。走らない。しゃべらない。戻らない。
訓練は「地震が起きました。机の下にもぐりなさい」という先生の指示から始まり、児童・生徒たちは机の下で身の安全を確保して、待機します。地震が収まり、火災が発生という想定の下、次の指示に従って緊急避難場所に全員が安全に避難しました。
避難場所では、保護者に子どもたちを引き渡す次の訓練の開始です。事務局から発信された緊急避難訓練情報を受けて、ぞくぞくと保護者が来られ、避難場所にて子どもの引き渡しが始まりました。学級担任が各クラスの子どもとその保護者を確認しながらの引き渡しです。保護者以外の方のお迎えの場合には、引き渡し許諾者として届け出のあった方のみとなります。
全校で1000人を超える子どもたちが、無事、安全に保護者に引き渡されたところで、総領事館にその報告をします。このように本校では、子どもたちは自分の身を守る、教職員は全員の安全を確認するという「安全と危機管理」の意識を高めさせ、緊急時には迅速に対応できるよう指導しています。
避難訓練は在ロサンゼルス総領事館からの指導の下、行われるもので、日本人・日系アメリカ人の一大コミュニティーである本校「あさひ学園」にとって重要な位置付けにあります。今回の訓練を基に、課題を解決しながら今後も訓練を続けていくとともに、保護者の皆さまには、学校にいない時間帯や休日に地震が発生したときにどのように行動すべきか,ぜひご家庭でもあらためて話し合う機会を設けていただければと思います。
海外子女教育振興財団(JOES)が主催の学校説明会を実施
本校の支援団体である公益法人、海外子女教育振興財団(JOES)主催で、日本にある中学・高校の学校説明会が行われました。海外に滞在している子どもとその保護者を対象に、帰国後の進学に関する学校の情報や相談の場を提供することを目的として、2002年から毎年開催されています。今回の会場は、初めてとなる本校トーランス校にて実施され、本校は実施に向けて全面協力いたしました。また、JBA教育文化部会の協力もあり、来場されたご家族は本校在籍者だけでなく、JBA会員企業から多くの外部の方がお越しになられました。
第1部の全体説明会では、JOES教育アドバイザーが過去の相談事例などを交えながら、帰国後の学校選択におけるポイントについてお話しくださいました。在外子女の数は増加傾向にありながら、以前のように日本人学校や補習授業校に通う方は減少傾向であることや、現地校のみに在籍する方が以前より増えているようです。日本への帰国後の受け入れ校では、そのような現況を踏まえ、多様な授業・コースが展開されています。来校された10校の校長先生や代表の方々は、それぞれ学校の指導方針をはじめ、特色、在籍生・卒業生の姿などを紹介されました。どの学校もそれぞれに素晴らしい教育目標と実績を上げられており、保護者の方々も聞き入っておられました。
第2部では、参加各校がブースに分かれ、来場された方々の個別相談に応じられました。先の学校説明だけでは聞けなかった質問や相談などです。保護者の方々は、帰国後のお子さまの教育や学校の受け入れ体制について、知りたい情報を得ることができたようです。また、オンライン説明会では得られない情報やその学校の雰囲気を、それぞれの学校の代表の方から直接感じられる今回の説明会は、来られた方々に大変好評だったようです。
各校の資料セットは、本校父母の会にも寄贈いただき、説明会に来場されなかった方々にも配布いたしました。もし、本記事をご覧になって資料を希望される方がいらっしゃいましたら、あさひ学園事務局までお尋ねください。なお、海外子女教育振興財団では、7月に日本にて「帰国生のための学校説明会」を大規模に実施するとのことです。興味のある方は、こちらのお知らせ(PDF)をご覧ください。
7/2(火)
大リーグ野球観戦・Diamondbacks対ドジャース戦
ダウンタウン地域部会
7/7(日)
空手道!町田道場体験入門
サウスベイ地域部会
7/12(金)
新規赴任者応援プロジェクト
ダウンタウン地域部会
7/18(木)
異業種交流会
企画マーケティング部会
7/30(火)
第252回ビジネスセミナー
企画マーケティング部会
8/3(土)
カタリナ島ツアー
サウスベイ地域部会
8/10(土)
ヤクルト工場見学
企画マーケティング部会
8/18(日)
二世ウィーククロージングイベント音頭
ダウンタウン地域部会