2024年 5月号 Issue No.427
南カリフォルニア日系企業協会 会報(月刊)ジェービーエー・ニュース
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去る3月15日(金)、2023年度のJBAおよびあさひ学園の総会をトーランスのMiyako Hybrid Hotelにて開催した。当日は山本正彦JBA会長をはじめ、各部会の部会長、JBA関係者、さらに多くの一般会員らが参加した。
※本記事における役員の肩書きは全て2023年度のもの。2024年度(2024年4月~2025年3月)の新役員は次の記事「2024年度・JBA新役員紹介」で紹介。
各部会より2023年度の活動を報告
JBA総会ではまず、山本会長による進行の下、各部会長が2023年度の活動を総括して報告した。以下は各部会の報告内容の抜粋。
総会の様子。
商工部会(部会長:小林弘典さん)
JBA に7つある部会のうち商工部会は渉外・外交部門であるとし、活動の具体例として、「2023 FDI Report」(海外直接投資報告書)刊行への協力および「Select LA Investment Summit 2023」でのブース出展・地元企業との交流、JBA会員企業の若手同士がつながり、アメリカ社会の若者たちと触れ合う機会を提供する「Next Generation Forum」の活動、サクラメント訪問、「在米日系人リーダー訪日プログラム(JALD)」の実施、「The JBA 63rd Annual Reception」開催および同イベントにおける地元公選議員や政治経済団体などへの水素技術に関するプレゼンテーションなどを挙げた。
企画マーケティング部会(部会長:梅村康夫さん)
「企画マーケティング部会は、JBAという組織内の潤滑油となる役割を担っていると思っており、そのために、会員の皆さんにとって楽しく役立つ有意義なイベントを企画・実施してきました」と話した梅村さん。23年度の主な活動内容としては、「第58回 JBAソフトボール大会」「2024年JBA賀詞交歓会」などの大規模イベントに加え、計6回におよんだビジネスセミナーと1回の特別経済セミナー、「家族で楽しむヤクルト工場見学会」、JBAウェブサイトおよび『JBAニュース』の今後の内容検討、LAマラソンにおけるボランティア活動などのイベントを挙げた。
教育文化部会(部会長:日下部仁さん)
教育文化部会の活動方針は、教育・文化に関わる支援活動を通じた「地域社会への社会貢献」「子女教育に関する支援」および「日本のファンの拡大」とした日下部さん。その上で、23年度の主な活動として、「Japan Enrichment Grant(JEG)」(現地校への日本語・日本文化教育の支援を通じ、子どもたちの日本に対する理解の浸透を促すプログラム)、「U.S. Educators to Japan(USEJ)」(アメリカ人教育者の日本招聘プログラム)、これらの活動の資金集めおよび会員交流を目的とした恒例のチャリティーゴルフ大会を開催を挙げた。また、教育関連のウェビナーを2回開催した旨にも触れた。
ダウンタウン地域部会(部会長:阿部ジェームスさん)
ダウンタウン地域部会は、「地域融和貢献活動」と「会員サービス」の2本柱で運営しているとした阿部さん。23年度の「地域融和貢献活動」としては「マンザナー収容所跡巡礼バスツアー」やゴミ拾いボランティア、Nisei Weekへの参加、「会員サービス」としては、メジャーリーグサッカーやベースボール、カレッジフットボールの試合観戦、「新規赴任者応援プロジェクト」「懇親ゴルフ大会」や、「シンガーソングライター さだまさしオーロラコンサート」「Genesis Invitationalゴルフ観戦ツアー」開催などを挙げた。
サウスベイ地域部会(部会長:佐野友亮さん)
23年度も「地域融和貢献活動」と「会員サービス」の2つをテーマにさまざまなイベントを開催したサウスベイ地域部会。部会長の佐野さんからは、「地域融和貢献活動」として「Port of Los Angeles Tour」(LA港見学)や「ビーチ・クリーンアップ」「TACC / JBAグランドミキサー」が挙げられたほか、「会員サービス」としては「トーランスBreweryめぐり」や「帰ってきたウォークラリー In Palos Verdes」「カタリナ島日帰りツアー」「OC vs SB ゴルフ対抗戦」「ハロウィンピクニック」「ソムリエとワイン・ペアリングを楽しむ会」などが挙げられた。
オレンジカウンティ地域部会(部会長:高木伸さん)
オレンジカウンティ地域部会の活動は、「地域貢献・融和活動」「会員サービス・懇親活動」の2テーマで行ったと話した高木さん。23年度、「地域貢献・融和活動」においては「TANAKA FARMいちご狩りツアー」や「Irvine Global Village Festival」へのブース出展、「OC Peters Canyon 復元ボランティア」を、「会員サービス・懇親活動」では同部会の一大イベント「第33回OC 大運動会」に加えてエンゼルスの試合観戦、「OC vs SB ゴルフ対抗戦」などを主な活動として報告した。また、「教育関連活動」として「アメリカン・バレエ・シアター The Nutcracker」鑑賞を開催した旨にも触れた。
ちなみに、各地域部会はそれぞれ「教育関連活動」として、教育文化部会が中心となって進めている「U.S. Educators to Japan(USEJ)」にも協力。それぞれの地域で候補となる学校を選出した上で、応募者の審査と選出を行った。
各部会の活動報告後は、財務委員の橋廻さんによる23年度の収支予想が発表された。さらにその後、24年度のJBA常任理事の選出が行われ、候補者28名全員が全会一致で承認された。
あさひ学園総会、24年度第1回JBA常任理事会、第1回あさひ学園理事会を開催
続いて、あさひ学園総会に移行し、島田幹彦あさひ学園理事長(あさひ学園部会長)より報告が行われた。島田さんはまず、学園の概要として、毎週土曜日、年間42週にわたって授業を実施していること、サンタモニカ校、サンゲーブル校、トーランス校、オレンジ校の4校があること、全校の在籍児童生徒は1000人以上、19年には創立50周年を迎えた世界有数の歴史と規模を誇る日本語補習授業校であることなどを話した。また、主な活動・行事としては、授業参観や避難訓練、JBA見学会、曽根総領事ご夫妻の視察および講演会、入学検査・説明会、終業式、運動会、漢字検定、日本語能力検査などを挙げた。その後、23年度の収支予想、24年度の予算について説明された後、理事選出が行われ、候補者13名のうち1名を除く12名が承認された。
あさひ学園総会の後は、24年度第1回JBA常任理事会およびあさひ学園理事会を開催。ここで新年度の役員(次の記事「2024年度・JBA新役員紹介」で紹介)選出が行われ、全ての候補者が承認された。
2024年度JBA会長や曽根総領事からのあいさつが行われたレセプション
総会、理事会が終わると、最後はレセプションの時間となった。まずは山本正彦・2023年度JBA会長に紹介される形で南浦彰・2024年度JBA会長が登壇し、「私の(短い)JBAの活動歴を考えましても、(JBA会長というのは)とんでもない話だと思ったのですが、私どもの会社(Kintetsu Enterprises Company of America)も1968年にサンフランシスコにやって来てから50数年、先輩方の地道な活動が認められた一つの結果なのかなと受け止めております。また、JBAの活動というのは各部会の企画力や行動力あってのものというのを認識しており、(それを心強く感じて)今回の役を引き受けさせていただきました。先輩方の言うことを良く聞いて、頑張りたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします」と、就任の気持ちや今後の抱負を述べた。
三重県の二見浦にある夫婦岩を引き合いに出し、長年の風雪に耐えてきた岩をJBA、2つの岩をつなぐしめ縄を各部会に例えた南浦さん。
続けて南浦さんは2024年度の新役員(各部会の部会長)を紹介した後、山本・前JBA会長に感謝と労いの意を込めて盾を贈呈。その後、曽根総領事が壇上に立ち、山本・前JBA会長に労いの言葉をかけた後、新役員の面々に就任への祝辞を贈った。また、「今、ロサンゼルスは大谷選手、山本選手が活躍していたり、先日のオスカーでは2つの日本映画が賞を取ったり、本当に盛り上がっています。この波に乗って当地の日本企業がさらにプレゼンスを高めていけたらと思いますし、領事館としても協力していく所存です」などと話された。
2024年度の役員全員で記念撮影。
南浦・新JBA会(左)と、山本・前JBA会長。
ドジャース熱で、日本からも多くの人がロサンゼルスに来るであろうこと、日系企業にもさまざまなビジネスチャンスが出てくるだろうとの期待を口にした、曽根総領事。
レセプションの最後には、梶田JETROロサンゼルス所長が登壇。「JBA、JETRO、Japan House、JNTO(日本政府観光局)、Japan Foundation(国際交流基金)を勝手に5Jと称しているのですが(笑)、力を合わせて皆さま方をご支援したいと思います」と述べ、乾杯の音頭を取った。その後は懇親会となり、参加者らは会場のあちらこちらで交流を深め合った。
「南カリフォルニア日系企業協会のますますのご発展と会員企業さまのご発展、それから皆さまのご健勝をお祈りしまして、かんぱーい!」と乾杯の音頭を取った、梶田JETROロサンゼルス所長。
レセプションの後の懇親会の様子。
- ①会社名・役職
- ②出身地
- ③趣味
- ④座右の銘
- ⑤JBA活動への抱負
2024年度JBA会長
南浦彰(Akira Minamiura)
①Kintetsu Enterprises Company of America / President
②奈良県宇陀市
③旅行、ゴルフ
④至誠・至善・堅忍・力行
⑤サラリーマン生活も大詰めを迎えたところで、2回目のアメリカ赴任となりました。前回30代後半のサンフランシスコの赴任時と比べ、子育てからもほぼ解放されておりますので、自身の趣味や夫婦の時間を大切に、駐在生活を楽しく充実させたいと思っています。伝統あるJBA会長への就任は、全くの力不足、経験不足の感は否めませんが、お引き受けした以上はご推挙いただいた方々の期待を裏切らぬよう、できる限り精一杯務めさせていただく所存です。先日の年次総会後のあいさつでも申し上げました通り、JBAの活動の根源は各部会の行動力、企画力、コミュニケーション力によるところが大きいと思います。各部会の活動を共に盛り上げ共に連携して、活力がある、そして楽しいJBAを目指していきたいと思いますので、本年度も各会員の積極的な活動・サポートをお願い申し上げます。
筆頭副会長
中谷朋喜(Tomoki Nakatani)
①MUFG Bank, Ltd. Head of JCBD (US West) / GM of Los Angeles Branch
②広島県広島市
③ゴルフ、クラシック音楽鑑賞
④初心忘るべからず
⑤このたび、筆頭副会長職を拝命いたしました。JBAが会員企業の皆さまや地域のさまざまなステークホルダーにとって、より身近で付加価値を感じてもらえる存在となれるよう、微力ながら会長をしっかりと補佐申し上げ、また関係各位と連携してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
セクレタリー
林隆人(Takato Hayashi)
①Tokio Marine America / Senior Vice President
②東京都調布市
③旅行、ゴルフ
④至誠天に通ず
⑤昨年度に続き、セクレタリーを拝命いたしました。今年度も各部会や役員と連携しながら、JBAの主要活動である地域社会との関係強化、教育文化支援活動、会員サービスの推進に取り組む所存です。JBA会員とそのご家族の皆さまに貢献できるよう微力ながら尽力してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
財務委員
ユウ・ジュンスク(Yu Jongsuku)
①Deloitte & Touche LLP / A&A Managing Director
②東京都中野区
③ピラティス、旅行
④Believe you can and you’re halfway there.
⑤このたび、財務委員を拝命いたしました。今までは、ダウンタウン部会、教育文化部の部員としてJBAに関わらせていただいておりましたが、今年度は財務委員として、JBAの全般的な活動においてさまざまなサポートをできるよう尽力してまいります。よろしくお願いいたします。
副会長・商工部会長
徳丸佳代(Kayo Tokumaru)
①Pasona N A, Inc. / CHRO
②福岡県福岡市
③おいしいものを食べる、呑むこと
④一期一会
⑤出産を機に2年ほどお休みしましたが、今期、商工部会長として復帰いたします。商工部会はチームごとに重要な機関や団体との関係構築と強化に取り組み、JBAミッションを遂行します。中長期にわたる改善と改革を、組織で取り組むやりがいのある部会活動です。1年間よろしくお願いします。
副会長・企画マーケティング部会長
田中良興(Yoshinori Tanaka)
①ADASTRIA USA, INC. / President
②兵庫県西宮市
③登山、スノーボード、サーフィン
④Stay Hungry, Stay Foolish
⑤より多くの企業の皆さまにJBAに参加してよかったと感じていただけるよう、有意義な場や楽しい企画をご提供し、地域社会と日系企業の発展に少しでも貢献できればと思い、拝命いたしました。「Have Fun!」を部会の方針に掲げ、部会員の皆さんと力を合わせ、楽しみながら活動してまいりたいと存じます。
副会長・教育文化部会長
日下部仁(Hitoshi Kusakabe)
①Office Sekkei America, Inc. / President & CEO
②東京都大田区
③アニメ、DIY、料理
④I Have a Dream
⑤やっとパンデミックで滞っていた教育現場・各プログラムが通常運転に戻りました。24年度は、「USEJ」「JEG」「教育セミナー」をさらに盛り上げていくべく、部会が一丸となって進めてまいります。先ずは皆さまのご協力の下に行われるチャリティーゴルフを盛り上げ、JBA会員およびそのご家族の皆さまに教育支援活動を通じて貢献できるよう、尽力してまいります。
副会長・あさひ学園部会長
大坪哲郎(Tetsuro Otsubo)
①JTB Americas, Ltd. / Director of Corporate Planning
②佐賀県佐賀市
③テニス、キャンプ、BBQ、Wood Burning(焼き絵)
④点滴穿石
⑤あさひ学園は、JBAを設立母体とする土曜日の補習授業校です。文部科学省の学習指導要領に沿って、日本の学校と同様に学習し、日本の生活様式を学ぶ機会を提供しています。本校の児童生徒が、将来日本とアメリカのいずれにおいても活躍し、国際社会に貢献できるよう、成長していくことを微力ながら尽力してまいります。
副会長・ダウンタウン地域部会長
河津貴子(Takako Kawazu)
①Sompo Client Relationship / Executive
②愛知県春日井市
③文学、歴史、旅行
④一期一会
⑤ダウンタウン地域部会に加入し、さまざまな個性の方々と楽しく過ごして3年になります。今年は、部会長を務めさせていただくこととなり、緊張しています。ベテランの会員の方々のサポートを頼りに、また新たなメンバーの方々と力を合わせ、充実した活動を続けていければと思っています。
副会長・サウスベイ地域部会長
佐野友亮(Yusuke Sano)
①Japan Business Systems Technology(JBS USA Inc.) / Manager
②東京都練馬区
③ゴルフ、サーフィン、JBA
④日系First
⑤本年度も引き続き、サウスベイ地域部会長を拝命いたしました。地域への貢献・ボランティア活動、JBA会員やご家族の皆さまの交流機会を多く企画し、南カリフォルニア日系社会での皆さまの生活やお仕事がますます豊かになるよう、尽力してまいります。
副会長・オレンジカウンティ地域部会長
佐藤智博(Tomohiro Sato)
①Eco Drive Auto Sales & Leasing Inc. / General Manager
②栃木県宇都宮市
③ゴルフ、サーフィン、ガーデニング
④笑う門には福来たる
⑤これまで5年ほどオレンジカウンティ地域部会に参加しておりましたが、このたび部会長を拝命いたしました。これまでの経験を生かし、皆さまに参加して良かったなと思っていただける企画の実施を目指しながら、部会員一人一人がやりがいを感じる部会運営を心がけていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
去る3月19日(火)、『Eyewitness News』(ABC7)のニュースキャスター、デイビッド・オノさんを迎えての特別セミナーを行った。同氏の生い立ちやキャリアから日系コミュニティーへの思い、台頭するAIがメディアに与える影響、2024年米国大統領選挙の展望まで、ジャパン・ハウス ロサンゼルス館長の海部優子さんとの会話形式で語られた同セミナーの内容をレポートする。
【講師プロフィール】 デイビッド・オノさん
ABC7、『Eyewitness News』のニュースキャスター。1996年にABC7に入社して以来、パリやボストンで起きたテロ事件、ハリケーン・カトリーナ、ハイチ地震や東日本大震災など、世界中のさまざまな事象をレポートしてきた実績を持つ。英国の皇族や米国の政治家との交流もあり、オバマ前大統領にはインタビューやスピーチのため、ホワイトハウスに招待された経歴を持つ。プロデューサーとしての顔も持ち、スミソニアン協会に認められたドキュメンタリーを複数制作したほか、10のエドワード・R・マロー賞、31のエミー賞、2つのRTDNA National Unity賞、6つのAAJA(Asian American Journalists Association)全国ジャーナリズム賞を受賞。さらに、Society of Professional Journalistsからの卓越したジャーナリスト賞、LA Press Clubからのジャーナリズムの年間賞と生涯功労賞も受賞している。
デイビッド・オノさん(右)と海部さん(左)。二人の掛け合いによって進められたセミナーは、終始和やかなムードだった。
藤崎一郎・元駐米大使からの挨拶
同セミナーの会場となったのは、ジャパン・ハウス ロサンゼルス5階のサロン。開場の6時頃になると続々と参加者が来場し、あちこちで談笑が交わされた。そして6時半になると、商工部会員の光永さんによる司会で会がスタート。まず、商工部会長の小林さんが登壇すると、「本日のセミナーとネットワーキングレセプションを通じて、皆さんそれぞれが思考を広げ、アメリカと日本の関係を深めていただければ幸いです。本日は参加くださり、本当にありがとうございます」と挨拶した。続いて、来賓の藤崎一郎・元駐米大使がマイクを持ち、「LAに(当日、同じく来賓として出席された在ロサンゼルス日本国総領事の)曽根さんがいることは、皆さんにとって非常に幸運なことだと思います。私はワシントンにいた時、彼を本当に頼りにしていましたし、素晴らしい領事だと思います」と、曽根総領事への賛辞を贈った後、「デイビッド・オノさんのアメリカの政治に関するコメントは本当に素晴らしいと聞いています。皆さんからは、私がアメリカについて少しは知っていると思っていただいているようですが、それはもう10年前のこと。ですから、今日は多くを学ぶ絶好の機会だと楽しみにしてきました」と、セミナーへの期待の言葉を述べた。
元外交官であり、現在は一般社団法人日米協会会長を務める藤崎さん。
オノさんの生い立ちからキャリア形成まで
そして、いよいよセミナーが開始した。まず海部さんがオノさんの経歴を簡単に紹介すると、話はオノさんの出身地の話に。「私の両親(ニューイングランド出身のアメリカ人の父親と日本人の母親)は日本で出会い、2歳上の兄は日本で生まれました。私は父が短期間ドイツに転勤していた際に生まれましたが、その後すぐに日本(熊本)に戻り、アメリカに移住する前の人生の最初の年を過ごしました。その後、悲しいことに母親は我々がアメリカに移住して数週間後に自動車事故で亡くなり、日本との縁も切れてしまったのですが、それから人生のずっと後になってから熊本の叔父や叔母、いとこらとの連絡が再開し、今でも交流が続いています」と、自身の生い立ちや背景を打ち明けた。
深い知識と洞察力に加え、ユーモアに溢れる語り口で参加者を大いに楽しませた、オノさん。
次に海部さんが、オノさんが育った土地について触れると、オノさんは、「テキサス・サンアントニオで育った私は、日本人や日系アメリカ人に一度も会ったことがありませんでした。そこではメキシコ系アメリカ人が多くを占めており、高校に中国系アメリカ人の女の子が2人いたことくらいが、唯一のアジア人との接点でした。あとは70年代、ベトナム戦争の終わりにベトナムからの人の流入がありましたが、当時見かけたアジア人というとそのくらいでした」と当時の様子を語った。
続いて触れられたのは、オノさんがどのようにしてジャーナリストになったかについて。オノさんは、「自分がジャーナリストになるとは思っていませんでした。若い頃はフットボールとレスリングに没頭しており、それらの奨学金で大学に行きました。2つのスポーツを掛け持ちしていたので、とにかく時間がありませんでした。そんな中、大学で専攻を選ぶ際に、Radio Television Filmが他と比べて卒業に必要な時間が少なかったから選んだんです(笑)」と自嘲しながらも、「ダラスのNBCのテレビ局でインターンをしたことで人生が変わりました。とても興味深い世界であると感じましたし、地道に雑務をこなしていたらディレクターに気に入られ、”Chiron”という仕事を任せてもらえることになったんです。ニュース番組の画面上に出てくる人の下に、ボタンを押してその人の名前を表示させるという単純な仕事でしたが、自分はそれが気に入りました。そして、他のインターン生たちはセメスター終了後、誰も残りませんでしたが、私はテレビ局に残りました。そこから本格的にニュースビジネスを学び始め、大学に通いながらライターやプロデューサーの仕事を任せてもらうまでになったのです」と語った。そして、卒業後は同テレビ局に就職した旨、さらにその後、ニュースキャスターに転身し、テキサス州のミッドランド・オデッサにあるテレビ局でそのキャリアをスタート。その後、エルパソのテレビ局で3年、サクラメントのテレビ局で3年働いた後、ロサンゼルスのABC7に入社し、現在に至るという旨についても話した。
熱心にセミナーに聴き入る参加者の皆さん。
日系コミュニティーに対する思いや、AIがメディアに及ぼす影響についての見解
続いて海部さんが「あなたは多くの時間とエネルギーをさまざまな組織に費やしてきました。例えば、Nisei Week、AAJA、Go For Broke National Education Centerなどです。なぜ日系、アジアンコミュニティーを大切に思うのですか?」と問うと、オノさんは、「自分は長いこと、日本や日系人について無知でした。ですから、それを少しずつ取り戻し、学び、掘り下げていきたいのです。日系コミュニティーが持つ物語の数は膨大で、この小さなコミュニティーがアメリカの歴史にとってどれほど重要かは言うまでもありません。また、日本はアメリカにとって最も重要な同盟国の一つであり、科学の最先端を走る国であるほか、安全性へのアプローチ、家族へのアプローチ、伝統へのアプローチの方法には、学ぶべきことが多くあります」と述べた。また、自身がプロデュース、ホストを務める没入型のライブパフォーマンス『Defining Courage』において、第二次世界大戦中、日系アメリカ人兵士らによって編成されたアメリカ陸軍部隊である第100歩兵大隊や第442連隊戦闘団、さらに日系人の強制収容などについて、深く掘り下げて紹介してきた旨についても触れた。
巧みな話術でセミナーを円滑に進めた海部さん。
続いてトピックが「今後、AI(人工知能)はメディアにどのような影響を及ぼすか」に移ると、オノさんはAIだけで運営されるニュース番組『Channel 1』を例に出しながら、「AIと聞くと、技術が暴走したり狂ってしまったりすることを心配するかもしれませんが、『Channel 1』のニュースは全て、信頼できる情報源とファクトチェックに基づいています。ただ、このニュースのアンカーは全て偽の人々で、実在しません。これらのアンカーには給料を払う必要がなく、間違いを犯すこともありませんが、人間は欠陥があるところに魅力があると私は思うんです。人々は完璧さを求めているわけではない、というのが私の考えです。そうでなければ、マドンナやミック・ジャガーが史上最大のスターになることはなかったでしょう。彼らは最高のシンガーでもダンサーでもないですが、その自信やカリスマ性、そして言葉では表現できない何かが彼らを魅力的にしたのです。それと同様に、AIのニュースアンカーは完璧かもしれませんが、人々がそれを見たいとは限りません」と自身の見解を述べた。また、「AIはニュースに関する映像をそれらしく作り出して話題にすることもできてしまいます。訴訟リスクがあるような偽の映像を作り出すことはないかもしれませんが、視聴者に誤解が生じる可能性もあり、注意が必要です」と、警鐘を鳴らした。その後、最後には注目の2024年大統領選挙の行方について語られたが、内容はオフレコのため、ここでは割愛する。
以上で充実のセミナーが終了すると、曽根総領事が登壇。「今日はオノさんから実に多くのことを学ばせていただきました。日本人として、もっと多くの人に日系アメリカ人の業績や戦場での彼らの奮闘について知ってもらいたいと、あらためて感じました。また、アメリカ政治についても多くを学びました。大統領選に関しては投票権がない日本人の我々は結果を見守るしかありませんが、今日の経験が日本とアメリカの友情を深める良い機会となったことを願います。ありがとうございました」と話し、「Cheers!」と乾杯の音頭を取った。
その後、軽食を楽しみながらのネットワーキング会へと移ると、参加者は思い思いに会話の輪を作って交流を楽しみ、イベントは無事終了した。
オノさんへの感謝はもちろん、海部さんの巧みな進行にも賛辞を贈った曽根総領事。
おいしい寿司に舌鼓を打ちながら、交流を楽しんだ参加者の皆さん。
ネットワーキングの最後には、来賓やJBA関係者でオノさんを囲んでの記念撮影も。
去る3月8日(金)、みずほ銀行米州調査チーム主任エコノミストの大澤さんを講師に迎え、特別経済セミナー「大統領選挙イヤーで注目が集まる米国経済の現状と展望」をオンラインで開催した。
【講師】 大澤秀暁さん
みずほ銀行産業調査部米州調査チーム主任エコノミスト 2014年みずほ銀行入行。16年より財務省に出向し、マクロ経済調査業務に従事。18年より産業調査部総括チームにてグローバルトレンドの調査・分析を担当。21年よりニューヨーク駐在員として、米国経済の調査・分析を担当。
大幅な金利引き上げも、堅調さを維持した米経済
今回の特別経済セミナーでは、大澤さんが秋の大統領選挙を踏まえ、米国経済の現状と展望について解説した。その前提として、大澤さんは2024年の世界観について「戦後国際秩序が崩壊し、政治、地政学面で言えば、台湾情勢と中東情勢については引き続き考えていかなければいけない状況です。今後、国際的な分断も進んでいくと予想される中で、世界貿易の分断、金融市場と金融システムの混乱、慢性インフレと世界同時不況といった問題が相互に影響し合い、リスクが多様化、複合化する世界になっています」と語った。
米国経済の現状については、「歴史的ペースでの利上げも景気後退に至らず、23年初頭は経済の鈍化を予測していたものの、その後大きく予測を上方修正しました。足下の経済も今のところ堅調さを維持しています。個人消費が牽引して堅調な経済成長を維持している形です。この堅調さがなぜ維持されているのかというと、家計債務の7割を占める住宅ローンの実に9割超が固定ローンで借りられていることなどが挙げられます。つまり、利上げ局面でも、すでに利子が固定化されているので利払い負担は高まりづらいのです」と説明した。
そして、住宅価格や株式市場も好調なため、その資産効果が消費を下支えしていると付け加えた。「住宅ローン金利が激しく上がったことで、現在、家を持っている人たちは高い金利で住宅を買い直す気にならず、売り物件の在庫不足で住宅価格は高止まりしています。株価も巨大テック企業群M7(NVIDIA、Tesla、Amazon.com、Alphabet、Microsoft、Apple、Meta)の株価は力強く上昇を続けています」。さらに、大澤さんは米政権による寛大なコロナ対策として支給された給付金が、家計のバランスシートに過剰貯蓄として蓄積され、消費の下支え要因になっていると説明した。
また、移民・プライム層の労働供給増加により、労働市場のひっ迫が緩和されたこと、製造業の供給能力が正常化し、「モノ不足」が解消に向かっていること、利上げの影響により企業の利払い額が増加したものの、企業の借り入れ環境はすでに緩和方向に向かっていることなどの米経済のプラスの側面が紹介された。
根強さが残る米国インフレ(提供:大澤秀暁さん)。
トランプ政権が誕生すれば、エネルギー業界・自動車業界に影響
金融政策の見通しについては、「米国のインフレ率はピークよりも大幅に鈍化したものの、まだコアCPIは前年比+3.9%であり、2%に戻るまではもう少し時間がかかりそうです。1月のCPIは市場予想を上回り非常に強い結果で、インフレの根強さを示唆しています。インフレ率2%に向けた最後の課題は人件費です。株価などが堅調に推移する中で、コロナ禍を契機に多くの労働者が引退したことで発生した人手不足ですが、ここにきて高齢層の引退が再度顕著になっています。労働需給のひっ迫が緩和し、賃金の伸びが鈍化していくかどうかがインフレ率の低下を左右します」と、インフレが収まることは簡単ではないと同時に、人件費問題がインフレに大きく関わってくると述べた。続いて、大澤さんはドル円相場に触れ、日米金利差縮小を背景に円高が進行することで、24年末には1ドル130円台半ばを予想すると語った。
最後に大統領選については、支持率を見ると大統領、上下院でトリプルレッドもあり得る展開であると語った大澤さん。もしトランプ大統領が誕生すれば、米国第一主義により、「経済・財政面では移民排斥、関税引き上げ、減税政策の継続が、また外交面では単独主義、同盟軽視が、環境面ではパリ協定の再離脱、EV促進策の廃止、化石燃料の振興といった政策が取られると考えられます。特に環境政策では米国が世界的な潮流に乗り遅れるリスクが高まり、脱炭素化の遅れといった世界の潮流自体に影響が及ぶことが懸念されます。また、日系企業に限らず、エネルギー業界、自動車業界が影響を受けることになります」と予測した。
ただし、トランプの前政権時代に見られた特徴として「最初に高い目標を掲げて、それを調整するという傾向が見られました。大統領といえども掲げた政策を全て実現できるわけではないという点を考慮に入れておくべきだと思います」と語り、セミナーを締めくくった。
バイデン氏とトランプ氏の主張比較(提供:大澤秀暁さん)。
ここ数年同様、朝7時にドジャースタジアムをスタートし、センチュリーシティーのゴールを目指すというコースで開催された、2024年の「ロサンゼルスマラソン」。JBAのボランティアも例年同様、ゴールから約1マイル地点にあるウォーターステーションでの給水担当となった。当日はまだ日が昇る前の早朝から企画マーケティング部会のマラソン班メンバーらが集まり、テント設営や機材の搬入などの準備を手際良く行った。そして7時頃になるとボランティアの皆さんが続々と集合。水とスポーツドリンクを紙コップに注いでテーブルの上にズラッと並べ、ランナーたちを迎える体制を整えた。
毎年、家族の恒例行事として参加してくださる方々も。
一通り準備が終わると、ボランティアらは来たるランナーたちに備えて待機。いつも最初に通過していくのは、流線型のレース用車いすに乗り、すごいスピードで通過していく車いすランナーたちだ。その後、2時間台で走るエリートランナーらが走り去っていった後、一般ランナーたちが続々とゴール間際のJBAのウォーターステーションに到着するというのがいつものパターン。ボランティアの皆さんは「Only one more mile!」「You got it!」などランナーたちに励ましの声をかけながら水を手渡していったほか、今回は体力の限界でJBAのウォーターステーション前で倒れ込んでしまったランナーを介抱する場面もあったなど、非常にやりがいを感じられる1日となったのではないだろうか。本ボランティアは来年も引き続き行う予定なので、皆さんもぜひご参加いただきたい。
ゴール目前のランナーたちに、水を渡していくボランティアの皆さん。
あとひと頑張りというところで、笑顔と声援に励まされたランナーも多かったはず。
水をうまく渡せると、何ともうれしいもの。ランナーたちからは「Thank you so much!」など感謝の言葉も。
JBA会員企業の方と梅村・2023年度企画マーケティング部会長で記念撮影!
JBA会員企業ランナーの記録
お名前 | 会社名 | タイム |
---|---|---|
Kazuya Miyagi | JFC International Inc. | 3:17:43 |
Eiichi Kozono | Pentel of America, Ltd. | 3:36:41 |
Chizu Kano | Consulate General of Japan in Los Angeles | 3:58:27 |
Takenori Koyama | Transcosmos America Inc. | 3:59:04 |
Akira Kajita | JETRO, Los Angeles | 4:14:01 |
Naoto Kuroda | Kanden Realty & Development America LLC | 4:40:04 |
Daisuke Maruyama | Cambridge Technology Partners Inc. | 4:42:58 |
Yoshihiro Maeyama | Mitsubishi Electric Finance America, Inc. | 5:03:21 |
Kiyoshi Tamai | JFC International Inc. | 5:10:21 |
Hideka Caicedo-Inoue | SB Telecom America Corp. | 5:42:54 |
Layla Kimura | Transcosmos America Inc. | 5:51:26 |
Takayuki Asanuma | Yamato Transport U.S.A., Inc. | 6:16:31 |
※JBA事務局にご連絡いただいた方のみ掲載。
公式ボランティア協力企業
- Yakult U.S.A. Inc.
日本時間1月1日、能登半島でマグニチュード7.6、最大震度7の地震が発生しました。日本国政府は本災害を、1月11日付けで「激甚災害」に指定しました。南カリフォルニア日系企業協会(JBA)としましては、まず今回の大地震によりお亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された地域の皆さまに衷心よりお見舞い申し上げます。
JBAでは、Tax-Exempt Nonprofit Public Benefit Corporation(非課税非営利公益法人)である「The JBA Foundation」を受け皿として、被災者の救済・救援および被災地の復興活動を目的とする義捐金を取りまとめ、まとまった義捐金を在ロサンゼルス日本国総領事館と協議の上、被災者の方々に寄付させていただくことにいたしました。現在まで寄せられた義捐金は企業・団体18社、個人21人、合計7万1485ドルで、在ロサンゼルス日本国総領事館から日本赤十字社の義捐金口座に直接寄付する形で、被災者の方々に届けさせていただきます。
以下に義捐金寄付の企業、および個人名を掲載いたしますとともに、皆さまには厚く御礼申し上げます。なお、ご寄付いただいた方のうち、社名、氏名公表のご了承をいただいた方のみを掲載いたします。
JBA能登半島地震・義捐金寄付者リスト(アルファベット順)
■企業・団体
- Anaheim Majestic Garden Hotel
- Fujisankei Communications Int’l, Inc.
- Hotta Liesenberg Saito LLP
- The J. Morey Company, Inc.
- JAE Electronics, Inc
- JFC International Inc
- Kintetsu Enterprises Co. of America
- Knobbe, Martens, Olson, & Bear LLP
- Mazda North American Operations
- Mitsubishi Cement Corp.
- Nissin Foods (U.S.A.) Company, Inc.
- PHR Management, Inc.
- Pioneer Electronics (USA) Inc.
- ShinMaywa (California), Ltd.
- Sumitomo Electric U.S.A., Inc.
- Tomita Law Office PC
- Toyo Tire Holdings of Americas Inc.
- USJP Business Advisors LLC
■個人
- Dekura Shoichi/Midori
- Fujii Frank/Yoko
- Hata Harumi
- Hicks Hitomi
- Kawada Natsuo/Kazuko
- Maekawa Taketoshi/Rie
- Maginnis Steve/Maginnis Saori Takahashi
- Masaki Keiji
- Mori Hirotaka
- Ohara Soichiro
- Sakai Kenji
- Sakamoto Junji/Kanako
- Takagi Shin
- Takatani Tsuyoshi Tim/Kozue
- Takemoto Hideharu
- Tanifuji Takashi/Sakai Chika
- Udagawa Ryo
- Whitten Masako
- Yamamoto Koji/Setsumi
- Yamamoto Masahiko
各地域部会
各地域部会で期末総会・懇親会を開催!
文:ダウンタウン・サウスベイ・オレンジカウンティ地域部会
毎年期末の3月、ダウンタウン、サウスベイ、オレンジカウンティ各地域部会は、部会員およびそれぞれのエリアにオフィスを構える会員企業勤務の方を対象に、期末総会および懇親会を実施しています。2023年度の活動の振り返りおよび部会員同士の懇親を目的に、今年も各部会が3月8日(金)に開催しました。
ダウンタウン地域部会の総会・懇親会は、Takami Sushi & Robata Restaurantに併設するElevate Loungeで開催。ナイトクラブといういつもとは違った雰囲気の中、参加者の皆さんはバフェ形式の料理を堪能しました。また、1年の活動を振り返ったほか、各社よりドネーションいただいた豪華賞品をかけたビンゴ大会も開催しました。
サウスベイ地域部会の総会・懇親会は、レドンドビーチにあるシーフードレストラン、Bluewater Grillのプライベートルームで開催。1年を振り返る総会の後は、名刺交換ビンゴゲーム、テーブル対抗企業クイズ合戦など、楽しい企画満載の交流イベントとなりました。
オレンジカウンティ地域部会の期末総会および懇親会は、Tustin Ranch Golf Clubにて開催。部会長や西上領事、鈴木領事ら来賓からの挨拶、23年度の活動報告、さらには食事、歓談、景品をかけたクイズゲームなど、和気あいあいとした雰囲気の中、盛りだくさんの内容で行われました。
あさひ学園だより
文:あさひ学園事務局
2023年度 卒園式・卒業式 を実施
3月上旬、各校にて2023年度幼稚部の卒園式、そして小学部6年、中学部3年、高等部のある学校は高等部まで、合同の卒業式を行いました。4つのキャンパスで合計約250名の子どもたちが、厳粛な雰囲気の中、在校生から祝福されて巣立ちました。幼稚部では、小学1年のお兄さんお姉さんが参列し、あさひ学園の校歌と卒園生へのはなむけの歌を高らかに歌って送り出しました。卒園生は小学部への期待に胸をふくらませ、保護者は大きく成長した我が子の姿に感涙されていたようでした。
各学部の卒業生は、日米両語での学習を両立させ頑張ってきた証である卒業証書を一人ずつ呼名され、しっかりと両手で受け取り、目を輝かせていました。特に高等部は、あさひ学園最高学年であり、本当に巣立っていく希望と喜び、そして少し寂しさを感じながらの卒業でした。高等部生徒の中には、幼稚部から12年間通った者も多く、感慨深さもひとしおのようでした。この後は、大学進学に向けて邁進することでしょう。総領事館からは、首席領事をはじめ領事・副領事にご臨席いただき、温かいお言葉の祝辞を頂戴しました。
卒業式終了後、サンタモニカ校では、早稲田大学応援部が来訪し、卒業生たちに応援のエールを送ってくださいました。卒業生だけでなく在校生も、初めて見る学生服に身を包んだ日本の大学生の大きな声でのエールに驚きと元気をもらいました。また、早稲田大学応援部は、先日の大きな地震災害にあった石川県を勇気付けるためのエールも送られていました。本校生徒は、総領事館をはじめ、このように多くの方々から支えていただいています。
早稲田大学応援部の皆さんによる熱いエール。
令和6(2024)年度あさひ学園教職員の合同会議を実施
3月下旬には、100名を超す4校の教職員が一堂に会し、辞令交付式および合同研修会を実施しました。この会議は、4月からの新年度始業式を前に毎年行っています。今年は実に5年ぶりの対面式で、サンゲーブル校にて実施しました。理事長からの辞令の交付の後、文科省より派遣されている本校の校長、指導主事から「あさひ学園の教育と指導」についての有意義な研修が行われました。
第二部として、各学年や各教科、幼稚部、高等部、また看護職員、事務・図書職員など、担当ごとに分かれての部会を実施し、学習指導や教科・職務についての打ち合わせを行いました。コロナ禍にあっては、オンラインミーティングだったため、5年ぶりに顔を合わせた先生方もおり、あちらこちらで「懐かしいね、元気だった?」などと笑顔で会話をする姿が見られました。
さらに合同会議翌日(日曜)には、新規常勤教師12名が事務局に集合して、校長、指導主事から「初任者センター研修」として、子どもたちを迎えるための授業作成や生徒指導に関する研修を受講しました。このように、あさひ学園の教師らは、日本での教職経験の有無にかかわらず、本校「あさひ学園の教育方針」と研修内容をしっかりと身に付けて教壇に立つこととなります。
引き続き、現在も教職員(非常勤登録者)を募集しています。子どもたちの健全育成のため、熱い思いのある方からのご応募をお待ちしています。詳しくは事務局(INFO@asahigakuen.com)までご連絡ください。
合同研修会の様子。
異業種の方との交流を図り、当社の認識度を高めるとともに、日系企業として地域への貢献をしたく考えております。
中嶌宏朗さん
Kamigumi USA Inc.
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住所:21250 Hawthorne Blvd., Suite 500, Torrance, CA 90503
TEL:310-792-7410
Web:https://www.kamigumi.co.jp/
責任者:中嶌宏朗(President)
従業員数:6名
他の営業拠点:ダラス(テキサス)
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Kamigumi USAは、総合物流企業(株)上組の米国法人。1980年代よりロサンゼルスに拠点を有していたが、その後、テキサスに本社を構え、2024年1月にロサンゼルスに再進出となった。米国でも日本同様に国際貨物運送、米国内トラック輸送、倉庫、重量物運搬と、幅広くサービスを展開している。ミカン箱1個から100トンを超える重量物まで運べるのが同社の強みだ。
在南カリフォルニア企業の方々との交流や情報交換をさせていただければと思い入会いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
川口将さん
SIIX U.S.A. Corporation
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住所:9331 Irvine Blvd, Irvine, CA 92618
TEL:949-450-0310
責任者:川口将(Business Development Manager)
従業員数:13名
他の営業拠点:シカゴ、デトロイト、サンノゼ
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SIIX(シークス)は、1957年に電子部品の商社活動を開始。以来、電子部品を中心とした商社機能とEMS(電子機器製造受託サービス)を軸にビジネスを展開している。米国においては、グループ内の技術やテクノロジーパートナーの製品、サービスの拡販にも力を入れており、さまざまな分野の顧客のニーズに細やかに対応している。
5/19(日)
大リーグ野球観戦 Cincinnati Reds at Los Angeles Dodgers
ダウンタウン地域部会
5/26(日)
TANAKA FARM いちご狩り
オレンジカウンティ地域部会
6/9(日)
第34回OC大運動会
オレンジカウンティ地域部会