JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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山本 竜大さん

Taiheiyo Cement U.S.A., Inc.
Administrative Coordinator
山本竜大さん

1985年埼玉県生まれ。2009年、上智大学経済学部卒業後、太平洋セメント株式会社に入社し、大分県のセメント工場経理課に配属。11年、海外事業本部に異動し、海外関係会社の管理業務に従事。15年、関係会社のTaiheiyo Cement U.S.A., Inc.に出向。

日米間のギャップを埋め 企業をつなぐ架け橋に

渡米して初めて理解した日米間のギャップ

山本竜大さん
私が所属している太平洋セメントU.S.A(TUSA)は、アメリカ西海岸全域でセメント・生コン・骨材等の製造/販売事業を行うCalPortland Company社(CPC)の株式を100%取得している持株会社であり、同社に対する経営全般の管理や、技術支援、アドバイス等を行っています。私の業務内容はさまざまですが、主な内容としては、TUSAの会計業務や、CPCの業績の管理・分析と東京本社への報告業務です。

渡米前は本社から海外関係会社の管理業務に携わっていました。つまり日本から今の私の立場にあたるTUSAの担当者とやり取りをしていたのです。当時は現地の事情が見えておらず、本社の事情で前任者に無理なお願いをしてしまったことも…。こちらに来てからは日本とアメリカの文化の違いを日々実感し、前任者のジレンマも痛いほど理解しました。

前述の通り、私の主な仕事の一つとして本社への報告業務がありますが、その情報は本社で経営に関わるさまざまな判断を行う際の材料として活用されます。報告内容の作成にあたっては、事業会社であるCPCの協力を仰ぎながら作業を進めていきますが、日米では人間の気質はもちろんのこと、必要とする情報も、仕事の進め方やスピード感も異なります。それらのギャップを解消し、情報を集め、いかに本社の求める内容に近付けていくかを考えることが、私の業務の最もチャレンジングな部分です。時には米国人の社員から理解を得るのが難しいこともありますが、諦めずに取り組み、最終的に双方が納得できるものができあがった時は、達成感を感じます。

 

相手と理解し合い
ギャップを埋めていく

私はネイティブのように自由自在に英語を話せるわけではないので、仕事の中では、細かいニュアンスを口頭で伝え切れないなど、もどかしい場面も多々あります。そういう時は細かい部分を前もってEメールで伝えて、その後に面と向かって話をしてメールでは伝わりづらい部分を補ったりして何とかしのいでいます。また、少しでもコミュニケーションを円滑にするために、日頃からCPCの米国人社員とコミュニケーションをとって関係を築いています。お陰で最近は赴任当初に比べ、とっさの時にすぐに状況を察知してもらえたり、信頼してもらえたりするようになりました。同じように本社の担当者とも、私が日本にいた時には把握できていなかった日米間の違いの背景やこちらの状況を説明して理解してもらえるよう、密にコミュニケーションを取るように心がけています。

アメリカに来て、日米のさまざまな違いを理解できたこと、また自分がこれまで非常に視野の狭い考え方をしていたことに気付けたことは収穫でした。日本にいたら理解しづらかったかもしれないことも、背景を理解すれば「それはそういうものだ」と受け入れられる。そのように固定観念にとらわれずに相手の状況を理解した上で、どうすればうまくいくのかを考慮して相手とコミュニケーションをとることが、ギャップを埋めるには重要であると今は考えています。

太平洋セメントは、日本国内のセメント市場ではトップのシェアを持つ会社ですが、今後の成長戦略の一つとして、海外展開の強化を掲げています。まだ若輩者の私ですが、当地で得た経験を活かし、少しでも会社の将来に貢献していけたらと考えています。

Taiheiyo Cement U.S.A., Inc.◎米国西海岸でセメント・生コン・骨材の製造/販売事業を行うCalPortland Companyの親会社で、同社に対する経営全般の管理や技術支援、アドバイス等を行っている。太平洋セメントの100%子会社。

山本竜大さん

2015年にCalPortland Companyが購入したカリフォルニア州オログランデのセメント工場。

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