渡米の際の不安や恐怖を払拭し 夢を叶えるお手伝いをしたい

オハナ（家族）がみんな協力し、渡米を目指す人を全力サポート

私はオアフ島出身の日系4世です。1896年に渡布した曽祖父はサトウキビ畑で働いていましたが、嫌気がさして逃走しバーテンダーに。その理由は、酒豪なのと英語を話す必要がないから（笑）。その後彼は「香川ホテル」を開業するに至りました。

その息子の祖父は保険業界の仕事に就きましたが、そこで有色人種は白人と同じ条件の生命保険に加入できない差別を知り憤慨。彼は本土に渡り、有色人種（特にアジア人）が白人と変わらず長寿であると証明するために保険会社を渡り歩きました。しかしどこも門前払い。そこでサンフランシスコのBank of America本社ロビーで座り込みを決行すると、同行創設者のA.P.ジェニーニ氏が面会を許可。話し合いの結果、同行子会社で全米初の平等な保険を販売することになりました。この歴史から祖父は今も「保険業界のレジェンド」と呼ばれています。

私は高校を出てUniversity of Southern Californiaに入学。その後Transamerica（保険会社）で数年修行をし、祖父の仕事を継いだ父の保険代理店を手伝うためにハワイに戻りました。1998年、日本で橋本首相（当時）により金融ビッグバンが遂行されましたが、ファイナンシャル・アドバイザーだった私には日本人に何の好機ももたらさない愚策に思え激怒しました。後にそれは日本文化と社会構成の違いと分かりましたが、日本人のために何とかしなくてはと考えました。同時にアメリカでは、ビジネスチャンスを求めて渡米した日本人が、日本語が話せるというだけで専門性に欠けた「専門家」に相談し判断を誤るケースを何度も見たので、日本にいる日本人と渡米する日本人の両方に役立つ仕事をしようと決意。The Pacific Bridge Companies が生まれました。
海外進出にはファイナンシャル・プランニングが大切ですが、その際に「銀行」「保険」「投資」「税務」「法律」の専門家が不可欠です。私の仕事は、これら各セクターから適任の専門家を集めてネットワークを構築し、協業しながら海外進出と今必要なプランをサポートすること。私たちはこの体制を「オハナ・ネットワーク」と呼んでいます。「オハナ」とはハワイ語で「家族」の意味。それぞれのオハナ（専門家）が協力し、渡米する人たちのアメリカ生活を幸せにするお手伝いをしています。

日系ボランティア活動は私の重要なライフワーク

私はボランティア活動にも積極的に参加し、全米日系人博物館のBoard of Trustee、Go for Broke National Education CenterのVice Chair、米日カウンシルは前Board Member他、多数の団体に関わっています。日系人博物館の活動で家族の移民の歴史を、Go for Brokeで日系アメリカ人部隊の素晴らしさを学び、米日カウンシルでは、戦争により分断された在日日本人と在米日本人（日系人）の絆を再構築し、未来志向でコラボレーションするお手伝いをしています。どれも重要な私のライフワークです。

今後の夢は、アジアからのお客様に対するファイナンシャル・アドバイスのプラットフォーム確立と同時に、弊社スタッフや各セクターの専門家がアメリカを目指す人に敬意を払いながら的確なサービスを提供する基盤を調えること。誰だって異国に行けば不安や恐怖を感じますが、それを払拭して自由に夢を追いかけていただきたい。そのお手伝いが私の使命だと思っています。

全米日系人博物館で開催された晩餐会で演説する香川さん。日系コミュニティー活動にも熱心に携わっている。

=Company Info=

The Pacific Bridge Companies◎専門的な金融事業サービスのコンサルタントを行う総合ファイナンシャル・プランニング会社。国境を越えたプランニングに定評があり、現在、カリフォルニア、ハワイ、日本、香港にオフィスを構える。

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