1973年愛知県生まれ。大学で建築を学び住宅メーカー勤務を経て、99年に渡米。MBA取得、商社勤務後、05年からThe Riviera Country Club勤務。同クラブ渡邊オーナー4女で現在同クラブ責任者のメーガンさんと12年に結婚し、13年に1女を授かる。
ゴルフは小学生のときから親父の練習について行っていたんですが、本格的に始めたのは高校のとき。ひねくれていて友達ができずレンタルビデオばかり見ていたんです(笑)。そうしたら見る映画がなくなって、しょうがないからマスターズのビデオを借りて見たら、感動しちゃって…。「俺、ゴルフをやろう!」と決めたんです。
父親のクラブを物置から引っ張り出して、草原で一人で練習したり、ゴルフ場でアルバイトしながら練習させてもらったり。大学ではゴルフの同好会に入り、プロになろうと思うくらい真剣にやっていました。卒業後はとりあえず専攻した建築関連の仕事に就いたのですが、やっぱりゴルフの仕事がしたいと99年に渡米。でも仕事があるわけでもなく、語学学校にMBAスクールと勉学に明け暮れる日々でした。
でも、そんな孤独なときもゴルフを通じて知り合いができ、そして、たまたま知り合いを通して当クラブの仕事を紹介していただいたんです。妻ともここで出会ったのですから、ゴルフに導かれていますよね。本当に日本でもアメリカでも、随分ゴルフに助けられてきました。生活が大変だったりゴルフやっている場合じゃなかったりというときもあったし、あまりやらない時期もあったんですが、気が付くとクラブを握っているんです。
不思議なことにゴルフを真剣にやっているときは、人生を一生懸命生きているんです。生き方が雑だからゴルフも雑になるのか、ゴルフを丁寧にするから生き方が丁寧になるのか分からないですけど(笑)。
でも好きなゴルフだからこそ、つい最近までゴルフをすることに罪悪感を感じていました。仕事も忙しく、結婚して子どもができて、妻をほったらかしてゴルフに行くのも悪い…と。でもよくよく考えたら、ゴルフって自分の仕事じゃないか、練習して自分でやってお客さんの目を持たないとサービスも改善できないと思ったんです。それに、トーナメントなどに出ていると人とのつながりもできてきます。人とのつながりはビジネスを成功させるだけではなく、人生を豊かにする上でもとても大事だと思うんです。カントリークラブの意義も人のつながりだと考えています。
JBAの活動もアメリカで活躍されている方との触れ合いが目的です。毎年JBAの活動として行っていただいている「ノーザントラスト・オープン観戦ツアー」では、今年から場内ツアーを開始しました。一般には見られないメディアセンターやオーナーのスイート等を見学していただく他、当クラブの渡邊オーナーがピアノを演奏する一幕も。60歳から始められたピアノですが、今ではオーナー自身が主催する宴席で毎回披露するほどの腕前です。本気で趣味に取り組んでいる人は格好いいですよね。
母がよく「仕事と家庭と趣味があれば人は幸せになれる」と言っていました。ゴルフは僕にとって仕事であり、趣味であり、当クラブは一族経営ですから家庭にもつながっています。これからは、もっともっと真剣にゴルフ取り組もうと思っています。それに今後はロサンゼルスを拠点に、日本をはじめとするアジア、ゴルフのメッカであるヨーロッパにカントリークラブを広げていき、人とのつながりを広げていけたらと思います。
=COMPANY INFO=
The Riviera Country Club / The Riviera Tennis Club◎1926年設立のプライベートカントリークラブ。毎年2月開催のPGAツアー、ノーザントラスト・オープンの開催地。2017年にはUSアマチュア選手権を開催予定。