JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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Eriko Kobayashi

American Honda Motor Co., Inc.
Public Relations
小林英莉子さん

1983年東京生まれ。University of Southern California(USC)で国際公共政策学の修士号を取得。2007年に本田技研工業に入社し、本社中近東アフリカ海外営業担当として勤務。12年よりAmerican Honda Motor Co., Inc.に広報として駐在。

コミュニケーションを大切に グローバルにHondaをPR

相手の意見を認めた上で自分の意見を伝える大切さ

将来は海外で働きたいと思っていたので、大学卒業時に今しかないとUSCの大学院に留学。ところが英語ができず授業が全く分からなかったのです。このままではダメだ!と必死で勉強し、他国の留学生に手伝ってもらって会話の練習にも励みました。そうこうしているうちに、授業も理解できるようになり、次第に「英語の流暢さでは負けても、話す内容は日本人も負けてないな」と(笑)。

大学院で学んだ一番大きなことは、アメリカ人のコミュニケーション法ですね。日本人はいきなり相手の意見を否定しがちですが、アメリカ人は相手の意見を受け入れた上で、自分の望む方向に持っていきます。異なる国や文化の人にも自分の意見を聞いてもらうには、学校でも仕事でもそうしたコミュニケーションがとても大切ですよね。

大学院では公共政策を専門としていたのですが、次第にメーカーで働きたいと思うように。きっかけの一つは、アメリカで改めて日本製品のすごさを認識したことでした。日本人というだけで、大学院の友人から「日本車は耐久性があって安心して乗れる」と褒められたことも。そんな良い製品を売りたいという思いと、いつかLAで働きたいという思いから、LAにもオフィスのある本田技研工業に入社。最初の4年は東京の本社で中近東アフリカの4輪営業を担当しました。その間もアメリカ勤務の希望を出し続けていたところ、「アメリカで広報のポジションがある」と声をかけてもらい、12年に念願かなってLAに戻って来たのです。

アメリカ人も日本人も目指すところは一つ

ここでは広報のコーディネーターとして、アメリカと日本、そして世界各国にいる広報との橋渡しを担っています。簡単に言うと、異文化の間でのトラブルシューティングが主な業務と言えるかもしれません(笑)。例えば、アメリカの販売戦略だけで新製品発表の時期を決めるのでなく、全世界で効率良く広報戦略を立てるのも仕事ですが、アメリカの営業にとってはここの売上が最重要課題ですから、なかなかグローバルに考えてもらうのは難しい。でも全世界でオールHondaとして考えていかないと、結局せっかくのニュースが最大限に伝わりません。それをアメリカ側にも理解してもらい、グローバルに広報活動を行なっていくのが仕事です。

しかし1年目は広報の経験もなければ、アメリカ側の気持ちも理解できず、ただただグローバルなマインドセットを押し付けようとして衝突ばかり。そんな時に上司から「一方的に伝えるだけじゃなくて、まずは仲良くならなきゃ」と。ほんと、基本ですよね。それ以後、大学院で学んだコミュニケーション法を意識して仕事に取り組むうちに、アメリカ人の同僚が「英莉子は自分たちのためにやってくれているんだ」とだんだん仲間になって…。今は1年目が嘘のようにスムーズです(笑)。日本人でもアメリカ人でもHondaとしてやらなくちゃいけないことは一つで、そこに向かっていくために、押し付けるのでなく、一緒にやっていこうとコミュニケーションをとり理解し合えれば、本当にいろいろなことがやりやすくなるんですよね。

広報の仕事は、メディアでの評価という形で、営業よりももっと直に反応が見える場所。賛否両論さまざまな評価がダイレクトに見えますが、それがすごく面白いんです。これからも、もっと多くのHonda製品のファンを作っていけるように頑張っていきたいです。

=Company Info=

American Honda Motor Co., Inc.◎Hondaの現地法人として、米国におけるHonda製品の販売を担っている。1959年設立。Hondaは79年より米国で製造を開始し、米国内で約3万人の雇用を生み出している。

Eriko Kobayashi

趣味はクラシックバレエにヨガ。忙しい日々の合間にもLA生活を満喫中。写真はセドナでヨガをする小林さん

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