2025/4/1
去る2/7(金)、ジャパン・ハウス ロサンゼルスにて、JBA設立64周年を祝う「The JBA 64th Annual Reception」を開催した。当日は南浦JBA会長や商工部会メンバーをはじめとするJBA関係者に加え、LAEDC(ロサンゼルス郡経済開発公社) 、WTCLA(世界貿易センター機構ロサンゼルス)のプレジデント兼CEO・ Stephen Cheungさん、曽根健孝・在ロサンゼルス日本国総領事、George Chenトーランス市長、アルハンブラ市のカウンシルメンバー・Jeffrey Maloneyさん、City of LA: Director of International Trade and InvestmentのChristine Petersonさん、米日カウンシルの創設理事長であるトム・イイノさん、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の梶田所長 など多くの来賓が参加し、JBAの設立を祝った。
毎年この時期、JBAの設立を祝う意味で開催される当イベントは、今回で64回目。当日は夕方4時半を過ぎると、会場となったジャパン・ハウス ロサンゼルス5階の多目的ルームに参加者が続々と来場し、しばし懇親の時間を楽しんだ。そして5時半になると、ジャパン・ハウス ロサンゼルスの海部館長の司会でプログラムがスタート。「ジャパン・ハウス ロサンゼルスは日本の魅力を世界に発信するために、6年半前に日本の外務省によって設立されました。当館にはここ5階に多目的ルームと図書館、懐石レストラン『UKA』が、2階には日本のアンテナショップや展示スペースがあります。展示スペースは現在閉鎖中ですが、『NEO-JAPONISM | SAMURAI AND BEYOND: Exploring Tradition Through Technology』というNHKの放送100周年を記念した特別企画展の準備を進めています(2025年2月14日~9月1日に開催中)。少し宣伝になってしまいましたが(笑)、まずはJBAの紹介映像をご覧ください」と話し、JBAの紹介映像が流された。この映像では、南カリフォルニアの経済規模は世界13位でブラジルを上回ること、そこに700社以上の日本企業が進出しており、日本は南カリフォルニア最大の海外直接投資国であり、当地に大きな経済効果をもたらしていることなどに触れられた上で、JBAは「会員向けサービス」「地域社会との関係強化」「教育文化支援活動」の三つの柱を軸に活動している旨があらためて紹介された。
映像の後は南浦JBA会長が登壇。「皆さま、本日はお越しいただきありがとうございます。この1年間、JBAは成長を続け、ビジネスの発展、文化交流、教育支援、地域貢献などに注力しました。特に、9名のアメリカの教育関係者を日本に招待して日本文化の理解を促進したり、日本文化や日本語に関わる教育活動を行う学校に合計3万ドルを寄付したりなど、教育分野での貢献は顕著なものがありました。また、温室効果ガス削減に関するワークショップの開催やビーチ清掃活動のほか、サクラメントを訪問し、日本企業のグリーンエネルギー技術に関する議論も行うなど、環境保護や地域社会への奉仕にも力を入れました。来年、JBAは設立65周年を迎えます。これからも地域経済の発展と日米文化交流の促進に力を注ぎ、皆さまと共に前進してまいります」と力強く話した。
続いてLAEDC 、WTCLAのプレジデント兼CEO・ Stephen Cheungさんがマイクを取った。同氏は「普段は統計や数字を交えて話すのが好きなのですが、今回は少し違う話をしようと思います。振り返ると、私が初めてJBAのイベントに参加したのはJBA創立50周年の時だったことを思い出しました。つまり、私たちはすでに15年近くの関係を築いてきたことになります。この関係が今後も続いていくことを願っています。今年は悲しい出来事で幕を開けました。山火事の発生により地域全体が壊滅的な被害を受けましたが、私たちは力を合わせて対応しました。私たちが迅速に対応できた理由の一つは、国際的なパートナーの皆さま、そして日本企業や日系アメリカ人の皆さまからの温かい支援でした。今後もさまざまな災害が起こるかもしれません。しかし、きっと良いニュースもたくさんあるでしょう。だからこそ、私たちは共にこの困難を乗り越え、さらに良い未来を築いていくのです。そしてそれが可能なのは、JBAとの強固なパートナーシップがあるからこそです。LAEDC、ロサンゼルス市、そしてロサンゼルス郡全体を代表して、心より感謝申し上げます」と、JBAへの特別な思いや謝意を述べた。
来賓挨拶の最後は、曽根総領事による乾杯の挨拶。まず冒頭で山火事の被災者にお悔やみ、お見舞いの言葉、さらに山火事に対応した消防士や警察、救急隊員、多くのボランティアの方々への謝意を述べた後、「私は、JBAが地域経済、地元コミュニティーに対して素晴らしい貢献をしていると感じています。日本は南カリフォルニア最大の海外投資国であり、JBAは日米の交流をさらに活発にする重要な推進力となっています。しかし、日本企業だけでビジネスを発展させることはできず、多くの他団体や組織と連携しながら進めていく必要があります。その意味でも、本日のようなレセプションは異なる組織と組織をつなぐ非常に重要な場です。大学、世界貿易センター、各都市の経済団体などとの協力が不可欠なのです」と話した後、「特に農業や水素技術、宇宙分野、最新技術分野など多岐にわたる分野で、日本企業がさらに当地の団体や企業と協力しながら、積極的に挑戦してほしいと思っています」と期待を述べた。さらに、レセプション当日に行われた石破内閣総理大臣とトランプ大統領の初の会談や大阪・関西万博、2026年のFIFAワールドカップ、2028年ロサンゼルスオリンピックなどについて触れた後、「JBAの成功、そして日本と南カリフォルニアのさらなる協力関係を祝して、乾杯!」と乾杯の音頭を取った。
その後、会は懇親の時間となり、参加者らはジャパン・ハウス ロサンゼルスが誇るミシュラン獲得レストラン「UKA」の料理と酒に舌鼓を打ちながら、大いに交流を楽しんだ。そして、会の最後には徳丸商工部会長が登壇。当日の参加者らにイベント参加への謝意を述べた後、「私がこれまでの経験を通じて学んだことは、他社や他団体と相互の成長やパートナーシップを築くための対話は、信頼という基盤の上にしか成り立たないということです。信頼は与えられるものではなく、誠実な行動、透明なコミュニケーション、そしてお互いを理解し支えようとする姿勢によって築かれるものです。このことは、JBAと皆さまの関係にも当てはまると信じています。そして、私たちの信頼関係こそが、ビジネスコミュニティーのより良い未来を築く原動力となると確信しています。本日は本当にありがとうございました。来年、JBAは創立65周年を迎えます。皆さまとまたお会いできることを楽しみにしています」と閉会の挨拶をし、今回のAnnual Receptionも盛況のうちに幕を閉じた。