2022/11/27
去る11月1日(火)、JAPAN HOUSE Los Angelesにて、在ロサンゼルス日本国総領事館の曽根健孝総領事の講演会を開催し、約80名が参加した。
[講 師]
曽根健孝 在ロサンゼルス日本国総領事
北海道生まれ。一橋大学法学部卒業後に1989年外務省入省。経済局政策課、同局国際経済課などを経て2011年に在アメリカ合衆国日本国大使館参事官。その後、北米局北米第一課、在インド日本国大使館公使、大臣官房参事官、大臣官房審議官兼アジア大洋州局、大臣官房国際文化交流審議官などを経て、22年9月より現職。
登壇した曽根総領事は自身について、一橋大学を卒業後に外務省に入省し、1992年より初のワシントンDCの日本大使館勤務、東日本大震災の直後から2度目のワシントンの大使館勤務が始まり、そこでTPP交渉の参加の準備に携わったこと、総理官邸で国際広報を担当した時に安倍総理の訪米に同行したことなどについて紹介した。
曽根総領事は「振り返ってみると、経済に長く携わってきました。経済規模世界4位のカリフォルニア州では、多くの日本の企業が活躍されています。当地では日本の企業のためにできるだけ貢献させていただきたいと考えております」との抱負を述べ、取り組みたいことを次々に挙げた。「総領事館の最大の任務は邦人保護です。また、企業支援に関しては『敷居のない総領事』を目指します。低い、のではなく『ない』ということです。企業支援の可能性が高い分野は、エネルギー、環境、気候変動、DX、交通などが挙げられますが、たとえば環境の分野では、水素技術の活用を企業と連携して取り組んでまいります。また、エンターテインメントに関しては日本のコンテンツをこちらに持ち込むだけでなく、日本でも(アメリカ)映画の撮影をしていただきたいと思っています。さらに、最近、半導体製造の基地になりつつあるアリゾナの視察に行ってきました。かつて半導体製造でナンバーワンだった日本ですが、なんとかアリゾナとロサンゼルスを結び付けて(日本の半導体産業の)サポートをしていきたいと思っています」。
さらに総領事は、各コミュニティーとの交流の重要性を強調した。「なんと言っても日系人の歴史を、より多くの日本人に知ってほしいと考えております。また、次の世代につなぐために、日系4世以降の世代との交流を強化しようと動いています。さらに日系以外のコミュニティーとの交流にも力を入れます。姉妹都市に関しては、ロサンゼルスが日本の名古屋と姉妹都市ですので、そこから強化してまいります。また、連邦、州、市町村、議員との交流も促進していきます」。講演会終了後は、総領事とJBA会員、またJBA会員同士が交流できるレセプションが和気あいあいとした雰囲気の中で開催された後、イベントは幕を閉じた。