2019/5/18
5月18日、あさひ学園トーランス校で「2019年度U.S. Educators to Japan (USEJ) プログラム」のオリエンテーションが開催された。当日は、同プログラムに参加する8名のうち6名の教育関係者、昨年度の参加者5名が出席し、教育文化部会担当者らからのプログラムの内容と日本での観光情報などの説明に熱心に耳を傾けた。
去る5月18日、今年で44回目を迎える「U.S. Educators to Japan(USEJ)」の2019年度のオリエンテーションが開催された。1975年に始まった同プログラムは、日系企業の駐在員の子女を受け入れているアメリカ現地校への謝意を表すとともに、実際に現地校の教育関係者を日本に招待することで日本文化を体験してもらい、その結果を帰国後の教育に生かしてもらうことが目的だ。JBA会員企業の子どもたちが多く通う学校区のアメリカ人教育関係者の中から、各地域部会の推薦や面接などを通して選抜を行っている。
オリエンテーションでは最初に、古谷教育文化部会長が「今年のUSEJも参加する皆さんにとって実り多いものになるように願っております」と挨拶。その後、同部会員の杉田さんが、参加者に同プログラムの意義について説明した。続いて、参加する6名が自己紹介を行った後、同じく教育文化部会の相場さんが今年のスケジュールを紹介。今年のプログラムは、一行が6月23日、日本に到着した後、24日は東京都内でオリエンテーションを受け、午後は学校訪問、25日には参加者による学校でのデモ授業を行う。さらに26日は広島、27日には宮島、28日に京都を回り、ホームステイ先では日本の家庭での生活を体験してもらう、日本滞在期間は12日間となる、などの説明がなされた。相場さんは「日本では靴を脱ぐ場所が多いのでスリッパが用意されますが、足のサイズ10以上の方はご自分でスリッパを持参してください」と、笑いも交えながら、細かいところまでアドバイスした。
続いてANA Sales Americasの鶴井さんが、ロサンゼルス空港までの移動と機内での注意事項を説明した。さらに、Japan National Tourism Organization(日本政府観光局)の阿相さんが、日本国内での滞在時や移動時における役立つ情報を紹介。「日本では東京オリンピックの開催を前にWi-Fi環境を急速に整えているところですが、まだ制限が多いのが実態です。空港でレンタルできるモバイルルーターの使用をお勧めします。また、翻訳アプリを利用すると非常に便利です。私自身、アメリカに来た時は外食代が高いことに驚きましたが、日本ではランチを10ドル以内で食べられる店が豊富にあります。しかもチップは不要です」といった詳細な内容に、昨年の参加者は大きくうなずき、今年の参加者は興味深そうに聞き入っていた。
さらに、あさひ学園の岩井専務理事が、日系企業の駐在員の子女が土曜に通っている同学園について紹介し、英語と日本語の環境の中で頑張る子女への理解を促しつつ、同時に現地校教育関係者への感謝の意も表した。その後、参加者たちは同校の授業風景を見学。そしてその後には今年度のリーダー選出が行われ、リーダーにYvonne Marinさん、サブリーダーにはMichael Remlandさんが選ばれた。最後は、昨年の参加者と去年の参加者、さらには教育文化部会員やJBA関係者らも加わってのランチタイムとなり、参加者たちは情報交換を行うなど有意義な時間を過ごした。
Eric Blinder さん (John Muir Middle School, Burbank) バーバンクの中学でサイエンスを教えて8年になります。日々楽しみながら教えています。古い歴史を持つのと同時に、最先端のトレンドとテクノロジーを誇る文化的な国、日本には以前から興味がありました。今回のプログラムでは、日本の学校を訪問すること、そこで授業のデモンストレーションを行うこと、またホストファミリーと一緒に日常生活を過ごせることを心から楽しみにしています。 |
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Yvonne Marin さん (Jefferson Middle School, Torrance) 私はトーランスのJefferson Middle Schoolの校長を務めています。私たちの学校には日本人が多いので、彼らの背景を理解するために、このプログラムに参加できることに教育者として大きなやりがいを感じています。また、実際、当校の多くの生徒たちも夏休みに東京に行くと聞いています。私も彼らと同じ時期に同じ場所に行き、同じような体験ができることをうれしく思います。 |
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Vicki Hath さん (Arlington Elementary School, Torrance) このオリエンテーションを開催してくださってありがとうございます。JBAの方の説明やここにいらっしゃる方々から豊富な情報をいただき、日本に行くことがますます楽しみになってきました。今回の機会を与えていただいたことに感謝していることはもちろん、本当にワクワクしています。学校の日本人の生徒に日本について聞いたところ「夏はとっても暑い」と教えてくれました。全ての情報を有効に活用して有意義に過ごしてきます。 |
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Michael Remland さん (Fern Elementary School, Torrance) 私は小学校のクラス担任を15年、中学で教頭を2年務めた後に小学校の校長になりました。日本に関する知識は周囲の日本人や本から得たものが中心で、親しい日系人の友人からはその豊かな文化や歴史について教わりました。また、FEN(米軍による極東放送)に勤務していた関係で何度も日本を訪れたことがある祖母からも日本の話を聞きました。私自身が日本に行くに当たっては、日本人の生徒たちの背景を理解できる素晴らしい機会として今後に活かしていきたいと考えています。 |
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Kate Leavey さん (Jeffrey Trail Middle School, Irvine) 私は6年前からJeffrey Trail Middle Schoolで世界史を教えています。私の趣味は旅行することや歴史を学ぶことです。そのことが多様な文化的背景を持った子どもたちを教えるという仕事に役立っていると思います。私の生徒やホストファミリーとして受け入れてきた日本人留学生から知る限りでは、日本は安全で人々が優しく、歴史的な名所が多い国だと認識しています。日本での神社仏閣の見学やホームステイが今からとても楽しみです。 |
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Kelly Montplaisir さん (University Park Elementary School, Irvine) 私はインディアナ、フロリダ、現在のカリフォルニアと、全米各地の小学校で教えてきました。毎年日本人の子どもを、5人から10人受け持ちますが、アメリカに来てまだ2年以内という子どもたちが多いです。今回のUSEJプログラムで楽しみにしているのは、日本の人々に出会い、伝統について知ることです。また、日本の一般家庭に滞在することが、日本人の生徒の物事の見方を知るヒントになればとてもうれしいですね。 |
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Freya Remmer さん (University High School, Irvine) 私はアーバインのUniversity High Schoolで9年生から12年生に英語を教えています。ドウモアリガトウゴザイマス(日本語で)。私自身と私の高校に還元できる、このような素晴らしい機会を与えてくださったことに心から感謝します。今日は娘の誕生日で、帰国後のミーティングが開かれる7月17日は結婚記念日ということで、USEJとの幸せなご縁を感じています。 |
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Carrie Eaton さん (Greentree Elementary School, Irvine) 私は25年間、小学校で教えてきました。一般科目以外にもGATE (Gifted and Talented Education)プログラムのコーディネーターも務めています。日本に行ったことはありませんが、USEJの過去の参加者である両親が日本での体験については詳しく教えてくれました。今回、USEJに参加することで日本の教育制度を学び、アメリカとの違いを比較してみたいと思っています。東京だけでなく京都や広島を訪ねることもまた楽しみです。 |