2018/11/15
去る11月15日、サンペドロのLos Angeles Maritime Museumで、「第20回 TACC / JBAグランドミキサー」を開催した。当日は総領事やトーランス市長、トーランス商工会議所CEO、JBA会長らに加え、トーランス商工会議所会員企業・団体、JBA会員企業からも多数の参加者が来場し、会場は大いに賑わった。
トーランス商工会議所の会員企業とJBA会員企業の交流を目的に毎年開催している「TACC / JBAグランドミキサー」。夕暮れ時になると、サンペドロにある会場のLos Angeles Maritime Museumに続々と参加者が集合した。会が始まるとまず、トーランス商工会議所のプレジデント/CEO、ドナ・デュペロン氏が挨拶。本イベントは今年で20回目を迎えると説明し、この機会に、参加者には積極的にネットワークを広げてほしいと呼びかけた。
その後、Los Angeles Maritime Museumのディレクターを務めるマリフランセス・トリヴェッリ氏が、同ミュージアムがトーランス商工会議所の新しい会員になったことを報告。またJBAとの長年にわたる親交にも触れた。「当館が、20年の節目となるグランドミキサーの開催場所となったことを光栄に思います。日系人と当館の縁は深く、このたび2階に新しく『TAMINARU ~A Day in the Life of Japanese American Fishing Village~』という展示コーナーを設けました。これは、第2次世界大戦中に多くの日系人が住んでいたロサンゼルス港ターミナルアイランドについての展示で、実現するにあたり、JBAには多大なサポートを頂きました」と話し、感謝を述べた。
続いて、トーランス商工会議所のボード・ディレクター、ジョン・ヘファナン氏が、同商工会議所の活動を説明。多彩なプログラムやアクティビティーなどを通じて、サウスベイ・コミュニティーのビジネス発展に尽力している旨を語った。
次に、大川智JBA会長が登壇し、トーランス商工会議所をはじめ、トーランス市長、Los Angeles Maritime Museum、そして来賓の千葉明総領事に謝辞を述べた後、トーランス市は、南カリフォルニアにおいて日系企業および在米邦人にとって重要な市であると明言。「ビジネスを展開していく上で、空路・海路共に利便性が高く、気候も良い。さらに教育水準が高く、日系レストランなども多いトーランス市は、日系企業が成長する素晴らしい環境が整っている地です」と述べた。また、今年で創立58年を迎えるJBAは、全米において最も大きく成長している日系ビジネス団体の一つ。現在、約450社が所属しており、これまで南カリフォルニアの各地域でビジネスの成長と発展に貢献し、同時に多くのビジネスリーダーたちにネットワークの場を提供してきたと説明した。さらに、JBAとJETRO (日本貿易振興機構)ロサンゼルス事務所が行った「南カリフォルニア日系企業実態調査2018」で、日系企業は推計約12万人の雇用を創出しており、地域経済と日系企業の両方にとってWin-Winの関係を築いていると解説。そして、「2020年の東京オリンピック、2028年のロサンゼルスオリンピックを控える中、今後はより一層、日系企業と南カリフォルニア地域企業の相互経済成長が期待されます」と結んだ。
続いて、千葉明在ロサンゼルス日本国総領事が壇上に立った。まずJBAとトーランス商工会議所の20周年記念の祝辞を述べた後、「アメリカと日本の強いビジネス上の絆を語る上で、日本と南カリフォルニアとの関係は非常に意義深い」とし、「1950~60年代より、南カリフォルニアに拠点を構える日系企業は、同地の投資や雇用の面で大きな貢献を果たしている」と語った。そしてさらに、「ご存じの方も多いと思いますが、2018年、南カリフォルニアにおける海外直接投資で、日本は企業数約2500社、直接雇用数約8万5000人、推定賃金総額約53億ドルで第1位となっています」(WTCLA「Foreign Direct Investment in Southern California 2018」より)と、同地経済における日本の存在感を強調した。また、千葉総領事は、今年ハリウッド&ハイランド内に設立されたジャパン・ハウスについても触れた。外務省が世界3都市に設立したジャパン・ハウスは、日本の技術やイノベーション、アート、デザイン、技術などを紹介する対外発信拠点であるほか、多目的スペースを設けており、レンタルスペースとしての利用も可能と説明。さらに、近々同施設内にレストランがオープンする予定だと語った(2018年12月現在、既にオープン)。
次に、パトリック・ヒューレイ・トーランス市長が登壇。トーランス市における日系企業の貢献について感謝の意を述べた後、ロサンゼルス港と日米間ビジネスの関係について触れた。「ここLos Angeles Maritime Museumからは、日米の貿易拠点として機能してきたロサンゼルス港が一望できます。本日、我々にとってもゆかりのあるこの場所にJBAとトーランス商工会議所の会員が一堂に会し、記念すべき20周年を祝えることを非常にうれしく思います。今後20年も同様に良い関係を築けていけることを心から祈っています」と語った。
最後に、本イベント20回目を記念する鏡開きが行われ、八重垣酒造寄贈による樽酒が登場。総領事やトーランス市長ら、登壇者全員が掛け声とともに威勢よく木槌を振り下ろした。その後、参加者に日本酒が振る舞われ、乾杯が終わると、参加者たちはレセプション会場に移動。トーランス市のRed Car Breweryよる飲み物や、バフェ形式の料理を楽しみながら、親睦を深め合った。
トーランス商工会議所プレジデント/ CEOのドナ・デュペロン氏
Los Angeles Maritime Museumのディレクターを務めるマリフランセス・トリヴェッリ氏
トーランス商工会議所ボード・ディレクターのジョン・ヘファナン氏
大川智JBA会長
千葉明在ロサンゼルス日本国総領事
パトリック・ヒューレイ・トーランス市長
年に一度の機会とあって、多くの参加者で賑わった。各々、料理を楽しみながら談笑を楽しんでいた。
「初めて参加しました。これを機に日系企業との縁ができるといいなと思います」(Intuitive Touchのエリックさん)、「日系企業はとても結びつきの強いコミュニティーだと思います。今日はJBA 会長や千葉総領事にもお会いできてよかったです」(Torrance Police Foundationのエリザベスさん)。
「JBAのミキサーにはいつも参加していますが、今回はいつもと違う雰囲気で新鮮です」(Key Internationalのハンナさん)、「トーランス市のローカル企業へのアプローチをメインにネットワークを広げたいです」(transcosmos Americaの松尾さん)。
「新たな出会いとおいしい料理を楽しんでいます。日本酒は最高だね!」 (Tom Monson Insuranceのトムさん)、「トーランス商工会議所の会員も参加されているので、新しいネットワークを広げる良い機会となりました」(Office Sekkeiの小畑さん)、「弟が東京に住んでおり、日本に行ったこともあるので日本には親近感がありますね」(Law Office of Tony Sabalaのトニーさん)。