2018/9/8
去る9月8日、9日、15日、16日の土日、ハンティントンビーチのCentral Park Sports Complexで「第55回 JBA ソフトボール大会」を開催した。女性参加を促す新ルールや、早々に敗退したチームも試合を続けられるコンソレーションマッチ制度の導入など、新たな試みが多かった同大会をレポートする。
今年で55回目を迎えた、毎年秋恒例のJBAソフトボール大会。今年も例年とほぼ変わらず32チームが参加し、熱戦を繰り広げた。今回は2つの大きなルール改変があった。1つは、女性プレイヤーがフル出場した場合、総得点に3点が加点されるというもの(※女性プレイヤーが何人に増えても加点は3点まで)。女性プレイヤーの出場促進を狙っての新たな試みだ。もう1つは、コンソレーションマッチ(敗者復活戦)制度の導入。従来は、まず4〜5チームずつのブロックに分けて総当たり戦を行い、勝ち上がった16チームには優勝を決めるトーナメント戦に出る権利が与えられ、それ以外のチームは敗退となっていた。しかし、今回は敗退した残りのチームによるトーナメント戦(=コンソレーションマッチ)も行い、その中で優勝チームを決めることとなった。「強豪チームだけでなく、気軽にソフトボールをプレイしたいチームにも、大会を楽しんでほしい」という配慮だ。今回はこれら2つのルール改変によって、いい意味でこれまでとはひと味違った様相の大会となった。
そんな新ルールの下、初日と2日目は例年通り、4チームごとの8ブロックに分かれて総当たり戦を行い、各ブロックの上位2チーム、計16チームが3日目からのトーナメント(チャンピオンシップマッチ)に進出した。また、敗退した16チームも、前述の通り、コンソレーションマッチへと駒を進めた。
まずチャンピオンシップマッチの8強には、Mitsubishi Electric(過去優勝8回)、Tokio Marine(14年大会優勝)、Yamaha Motor-B(17年大会優勝)という優勝経験のある強豪3チームに加え、Hotta Liesenberg Saito、Konoike-Pacific、Nippon Express、Ernst & Youngと、近年のベスト8常連チームが順当に勝ち上がった。加えて、Shimadzuも11年以来の8強入りを果たした。そしてコンソレーションマッチのベスト8にはToyota Tsusho、Ishigami, Ishigami, & Ochi、Yamaha Corporation、MUFG Union Bank、Seeknet、Mazda、JTBの7チームが勝ち上がった(もう1チームは棄権)。
さて、大会3日目に行われたチャンピオンシップマッチのベスト8、4試合の模様は、まずMitsubishi Electric対Shimadzuから。ベスト16ではDenso Tenを相手に33対4の圧勝劇を演じたMitsubishi Electricだったが、この試合ではなかなか打線がつながらない。反対に、女性プレイヤーを擁するShimadzuは強豪相手に一歩も引かず、5回時点で6対4とリード。6回の裏に7点奪取のビッグイニングを作ると、7回(最終回)の表を無失点に抑えてゲームセット。13対7で勝利した。
続くHotta Liesenberg Saito(女性プレイヤーなし)対Tokio Marine(女性プレイヤーあり)の一戦は、2回まで8対6と互角の展開。しかし、3回〜5回にHotta Liesenberg Saitoが毎回7点を奪う猛攻を見せ、29対7で圧勝した。
Nippon Express対Konoike-Pacificは、女性プレイヤーありのNippon Expressが女性プレイヤーなしのKonoike-Pacificを23対21で破るという、今大会を象徴するような試合の1つとなった。23対16とリードされて7回裏を迎えたKonoike-Pacificは大逆転を狙って打線をつなげ、5点を奪ったが、惜しくも届かず敗退した。
8強4枚目のカードはYamaha Motor-B(女性プレイヤーなし)対Ernst & Young(女性プレイヤーあり)。ディフェンディングチャンピオンのYamaha Motor-Bだが、この試合では精彩を欠き、なかなか得点が奪えない。対するErnst & Youngは毎回着実に得点を重ねていき、結果は18対9でErnst & Youngの勝利。昨年の覇者がベスト8で消えることとなった。
最終日の準決勝はShimadzu対Hotta Liesenberg Saito、Nippon Express対Ernst & Youngの2カード。Shimadzu対Hotta Liesenberg SaitoはHotta Liesenberg Saitoが初回、いきなり6点を奪うと、Shimadzuも3回までに11点を返し逆転。4回終了時点ではShimadzuが12対8とリードしていた。しかしここからHotta Liesenberg Saitoが立て続けに加点していく。Shimadzuもくらいついたが、19対17でHotta Liesenberg Saitoが勝利し、初の決勝の舞台へとコマを進めた。
共に女性プレイヤーを擁するNippon Express対Ernst & Youngも白熱の試合に。初回、Nippon Expressがいきなり6得点の猛攻を見せるとすかさずその裏、Ernst & Youngが4点を返すという形で打撃戦の火蓋が切って落とされた。最終的には、2回に5点、4回に7点、6回に8点とより多くの見せ場を作ったErnst & Youngが、28対22で競り勝った。
3位決定戦はShimadzu対Nippon Express(共に女性プレイヤーあり)。ここまでトーナメントを盛り上げてきた両雄の対決はやはり接戦となったが、15対14の僅差でShimadzuが勝利した。
そしてついに、Hotta Liesenberg SaitoとErnst & Youngによる頂上決戦。Hotta Liesenberg Saitoは女性プレイヤーなし、Ernst & Youngは女性プレイヤーありという点も、今大会を総括するようで、興味深い対決となった。まずHotta Liesenberg Saitoが1回に2点、2回に7点といきなりの猛攻。しかし対するErnst & Youngも2回に1点、3回に2点、4回に1点、5回に3点と細かく得点を重ねて食い下がる。決勝らしい好ゲームとなったが、4回以降も順調に打線をつなげたHotta Liesenberg Saitoが、17対14で試合を制して見事初優勝を飾った。
ちなみに、もう一つ気になるコンソレーションマッチの行方だが、決勝はYamaha Corporationt対JTBの一戦となった(両チームとも女性プレイヤーあり)。そして、Yamaha Corporationが14対11で見事優勝! どちらのチームも選手、そして応援団の一体感があり、和気あいあいとした雰囲気が印象的だった。
大会終了後には表彰式を実施。企画マーケティング部会・ソフトボール班の水野班長が優秀チームにトロフィーや賞品を手渡し、選手たちを労った。新ルールの導入により、新たな盛り上がりを見せたソフトボール大会。来年は果たしてどのような大会になるか、今から既に楽しみである。
圧倒的な力でベスト8まで勝ち上がったMitsubishi Electricだったが、新星Shimadzu相手に涙を飲んだ。
Nippon Expressと迫力の打撃戦を演じるも、
最後は女性プレイヤー有無の得点差で敗退したKonoike-Pacific。
二連覇も期待されたYamaha Motor-Bだったが、今年はベスト8で敗退。Ernst & Youngが強かった。
準決勝では優勝したHotta Liesenberg Saitoと互角に渡り合い、
その後の3位決定戦も見事勝利したShimadzu。
Nippon ExpressとErnst & Youngの準決勝。互いに一歩も引かず、熱いプレーの応酬となった。
JTBとのコンソレーションマッチ決勝戦を制したYamaha Corporation。
一時は10点差を付けられてからの大逆転!
どちらが勝っても初優勝だった、Hotta Liesenberg SaitoとErnst & Youngの決勝戦。
両チームが死力を尽くした。
優勝トロフィーを受け取る、Hotta Liesenberg Saitoキャプテンの上條さん。
「来年は二連覇を目指す」と頼もしい一言。
Asahi Beer U.S.A., inc.
ITO EN (North America) Inc.
Kirin Brewery Company, Limited
METRO SIGNS, INC.
Morinaga Nutritional Foods, Inc.
MUFG Union Bank, N.A.
Nissin Foods (USA) Co., Inc.
Pacific Guardian Life Insurance Company, Ltd.
Sanyo Foods Corporation of America
Sapporo U.S.A., Inc.
Taisho Pharmaceutical California, Inc.
Yakult U.S.A. Inc.