JBA会長
大川 智
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、例年同様に多くの皆様に役員として運営を担っていただき、また、多くの会員メンバーやご家族の皆様による各種イベントへの積極的なご参加を通じてJBA活動をサポートいただき、厚く御礼申し上げます。
昨年は、前年の安倍総理のロサンゼルス訪問やロサンゼルスジャパン・ハウス設立の活動開始など、我々南カリフォルニアで働く企業人にとって、日米間の距離が更に近くなった出来事を踏まえ、日米交流や日米間の経済をますます大きく発展させた年でした。また、日米交流の中では、当地における日系企業の存在感及び貢献度を示すという意味において、日本側から積極的に行動を起こし、示していくという「攻め」の活動を常に意識し、謙虚ではありながらも言うべきことは言う姿勢を試みた一年でした。この姿勢は本年以降も継続していく所存であります。
2017年は我々が住む米国で政権が交代します。大方の予想を覆し、共和党のトランプ氏が大統領に就任します。選挙運動中の同氏の様々な発言から、また、8年続いた民主党政権から共和党政権への交代という点から、どうしても否定的な見通しや不安感が先に立ってしまいますが、私は斯様に不透明な状況下こそ、日本の「底力」を示す時、示し得る時ではないかと考えております。国際社会での力関係に変化が生じたり、従来の常識が通用しなくなったりするような混沌とした時ほど、しっかりとした基盤を持ち、物心共に成熟した日本という国の出番であると思います。経済的な面でも、株価や為替の動向、TPPを初めとする諸外国との協定や、従来の約束事がどうなるのか、不透明感が拭えないのが正直なところではありますが、揺るがぬ軸と世界をリードする価値観や道徳観を持つ日本の果たす役割は、斯様な時こそ逆にますます拡がるものと信じています。500社近い日系企業で構成されるJBAとしても、ここ南カリフォルニアからその一翼を十分に担って行きたいと思います。
昨年JBA会長に就任した際に、皆様に対して誠に僭越ながら、私は自らの、また自らが関わる組織の「ありたい姿」と称して、「大人度高く、温度差なく、可愛い気と笑いを忘れずに」などと申し上げました。多分に押し付けがましい物言いであったと反省する一方で、しかし斯様な時代こそ、この自らの「ありたい姿」を実践することで、微力ながら日本の底力発揮のお手伝いが出来れば、という気持ちも、新年にあたり、新たにした次第であります。そして、JBAとしても、そのミッションである「日系企業の事業環境の整備・改善を図る」ことを常に念頭に置き、当地における存在感を十分に示すことを意識し、当地の政治・行政、経済諸団体、そして重要なパートナーである日系アメリカ人コミュニティーとの関係を大切にしながら、更に新たなことに挑戦していく所存であります。どうぞ変わらぬご支援のほど、よろしくお願い致します。
最後になりましたが、2017年が皆様にとって素晴らしい年になることを心よりお祈り申し上げます。
在ロサンゼルス日本国総領事
千葉 明
新年明けましておめでとうございます。
旧年中は当館の業務に多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。また、貴会の雇用創出や教育支援などを通じた、日系コミュニティーのみならぬ南カリフォルニア地域への長年にわたるご貢献に対しても、この場を借りて御礼申し上げます。
私は昨年7月に着任し、早半年が経とうとしております。立場上、政財官学各界様々な方と交流する機会がありますが、その中で皆様方の存在感を目の当たりにし、当地における日系企業の信頼の高さと地域経済への貢献を日々実感しているところであります。
昨年は大統領選挙が実施されましたが、トランプ氏は選挙期間中から貿易協定への不信感を示し、TPPについても就任初日に離脱への手続きを開始すると表明しております。当地で活動されている日系企業の皆様にとっては先行き予測が難しく、不安に思われていることもあるかと存じます。ただどのような状況においても持ち前の創意と誠実さをもってすれば、乗り越えていけるものと信じております。
当館としましても、ここ南カリフォルニアにおける日系企業のプレゼンスの向上に努めるとともに、ビジネス展開へのご支援に、本年も全力を挙げて取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
最後に、会員企業各位の一層のご発展と、この新しい年が皆様にとりましてより良き年となることを心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。