JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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武田直樹さん

Yokohama Corporation of North America Yokohama Tire Corporation
Executive Vice President
武田直樹さん

1963年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、88年に横浜ゴム入社。経理部、タイヤ販売業務部、三島工場業務課、タイヤ原価企画部などを経て、2003年、タイヤ企画部に。10年からはタイヤ事業全体を統括するタイヤ企画部長を務め、13年より現職。

やるべきことをやる 仕事はその王道のみ

日本でもアメリカでも基本は信頼し合える人間関係

米国赴任は、93年、2010年に続き、今回で3度目です。93年の赴任は、実は妻と付き合い始めたばかりの頃。ロサンゼルスのような良い所に赴任になったので帰任になるまで待つよりも…と、付き合って6カ月目にプロポーズ。その後の1年半の勤務は、妻と楽しくアメリカで新婚旅行をしているような気分でした。2度目の駐在も妻、そして当時8歳の子どもも来てくれたのですが、今回は子どもが中学校に上がったばかりで…残念ながら単身赴任です。もう毎週ゴルフし放題、スポーツも観戦し放題です。日本人らしくない言い方ですが(笑)、妻を愛しているので、本当は家族が一緒にいてくれたらなあと思っていますよ。

渡米前には、日本と海外の働き方は異なると聞いていたので、自分の仕事の仕方が通用するか疑問に思っていました。しかし意外に共通点が多かったです。異なる点は、アメリカの方がはっきり言う必要があることでしょうか。日本のように行間を読めというのはできませんから、誤解が生まれないように表現をシンプルにして伝えていく必要があります。しかし、信頼し合える人間関係が基本にある点は変わらないと思います。

私の仕事はそうした信頼や人間関係で広がった部分が大きくあります。入社して最初に配属されたのは経理部でしたが、経理部はいったんその世界に入ると、なかなか経理以外の仕事をする機会がないのが通例です。ですが私の場合は、偶然経理の範囲にあたるタイヤ原価企画部にいた時に、横にあったタイヤ企画部から声をかけてもらい、03年からタイヤ事業の仕事をするように。実は、声をかけてくださったタイヤ企画部の当時の部長は、以前に私の隣の課にいた時に僕の仕事ぶりを見て覚えてくれていたのです。タイヤ企画部では、経理の知識を使って予算を作り、決算を確認する仕事をしたのですが、それらは事業活動を理解して初めてできること。分からない時は必ず元の部門に行ってヒアリングをして事業の中身を理解するようにしたことで、事業や計画についてさまざまな提案もできるように。タイヤ事業への異動は自分の世界が広がった大きな転機でした。

当たり前のことを当たり前にする大切さ

タイヤは業界全体として伸び続けている非常に恵まれた業界です。 しかし昨年、当社は生産が需要に追いつかず、売り上げを伸ばすことができませんでした。今は開発と物流を改善し、販売増に努めているところです。実は横浜ゴムグループの売上の2割は、当社が担っています。つまりここの販売成績が良くならないことには、グループ全体が伸びていきません。それだけの重責を背負っていますので、毎年着実に5%、10%と伸びていく会社にできればと思っています。

そのためには、当たり前のことを当たり前にできる会社にする必要があります。例えば、供給が追いつかなかったのも、当たり前であるはずの計画をきちんと作って準備ができなかったからです。私は「自分がイヤだと思うことを人にはしない」ということをモットーにしているのですが、それも本当は当たり前のことですよね。当たり前のやるべきことをきちんとやれば会社は良くなっていくと思うのです。仕事ってその王道しかないんですよね。逃げないでやるべきことをずっとやっていく、それしかないと思っています。

=Company Info=

Yokohama Tire Corporation◎横浜ゴム株式会社の、北米におけるタイヤの製造・マーケティング拠点として、1969年にLAに設立。乗用車、トラック、バス、小型トラック、建設用車両など多様なラインナップのタイヤを展開する。

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