JBA 南カリフォルニア日系企業協会 - Japan Business Association of Southern California

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Kimura Ryoji Kevin

Nagatanien USA Inc.
General Manager
木村 亮司 ケビン さん

1975年東京生まれ。幼稚園から小学校2年までドイツで育ち、それ以後ロサンゼルス暮らし。UCI卒業後証券会社勤務後、一念発起して27歳で日本に戻り、コンサルティング会社に勤務。米国永谷園立ち上げと共に、2011年に日本からロサンゼルスへ出向。

アメリカのニーズを踏まえ 日本の高品質を普及

育った米国を離れて日本で転職

これまでの人生で最も大きな決断は、27歳で日本に戻る選択をしたこと。証券業界で働いていたのですが、もっと実のある仕事をしたいと思い始め、そのときMBAに行くか、日本でゼロから始めてみようかと悩みました。家庭の会話は日本語でも、僕の日本語レベルは日本の大学教育を理解できるレベルではありませんでしたから。でも、やはり日本は自分のルーツだと思っていましたから、27歳になった年に、東京で暮らしていた父を頼りに再び日本に戻りました。

商業施設内の飲食ゾーンをプランニングする会社で働き始めたのですが、名刺の渡し方などマナーも分からず、畳に土足で上がったこともありました…。でも顔付きが日本人だから日本のことを分かっていて当たり前に見えますよね。だから「ケビン」と英語名を使って牽制していました(笑)。周りは良い人ばかりで、叱っていただいたことなど全てが勉強になりました。

ただ日本滞在も8年が経ち、さすがにグリーンカードを持ちながらこんなに長く米国を離れているのはまずいと考え、米国で再挑戦をしようと決めたのです。父が勤めている縁で、運良く(株)永谷園の米国進出への参加が決まり、2010年、米国オフィス設立と共にロサンゼルス勤務になりました。
(株)永谷園の商品は、お茶漬け、ふりかけ等ご飯が関わる商品が多くあります。しかし炊飯器も家になければ米の炊き方も知らないアメリカ人にどうやってお茶漬けやふりかけを食べさせるのか?その難しさを考慮し、お寿司の製造販売業に目をつけ、米国法人設立と同時に、お寿司製造販売業の米国企業を買収し子会社としました。それがNagatanien USAの最初の事業です。

米国で永谷園を成功させるために

米国で事業を発展させるには、マーケティングが最も重要です。米国は人種の坩堝と言われる通り、さまざまな食文化が混在する社会であり、アメリカならではの食文化があります。米国のヒット食品には、我々の舌にはおいしいと感じなくても、大ヒットしているものが多くあります。この味覚の違いの謎が解ければと、日々悩み続けています。

米国には欧州同様、日本の食文化に特別思い入れがある方々もいますが、お腹をいっぱいにすることで満足感を得るマーケットも大きく存在します。一方、その対極に大きなマーケットとして健康志向が存在します。ブームの真っただ中ですが、その最右翼は添加物が一切「ない」のが最高の食品という傾向が強く、その方々がナチュラルフードを牽引していると感じます。そうすると、「本当に安全?」「味がするの?」と首をかしげる食品もあります。ただ欧州の大都市では自然食品のレストランやデリでもおいしくない食品は少ないので、その影響が近い将来、米国に上陸し、だんだんと味にもこだわるようになっていくと僕は思っています。

アメリカでビジネスをしていると、体型に配慮した方によく会いますよね。自分ももっと体型に配慮する努力がいるなあと刺激を受けています。それで最近トレイルランとテニスを始め、楽しくなってきたところです。長時間耐えることが苦手なので長距離のジョギングは不得手なのですが、トレイルランは凸凹があったり川をジャンプしたりして、なかなか楽しい。ロサンゼルスの最大の魅力はこの気候ですね。トレイルランにもゴルフにも格別です。ロサンゼルスに戻って来て、良さを改めて実感しているところです。

レース2日前に思い立って参加したトレイルランで、年齢別グループ4位を記録。以後、本格的に練習を開始

レース2日前に思い立って参加したトレイルランで、年齢別グループ4位を記録。以後、本格的に練習を開始

=Company Info=

Nagatanien USA Inc.◎1952年創業の株式会社永谷園の米国事務所として、2010年に設立。お茶漬けなどの加工食品の製造販売の他、スーパーマーケットGelson’s内のテイクアウト寿司事業などを手がける子会社を運営。

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