2008 年度USEJ プログラム報告会開催
去る9月6日、教育部会はホリデーイン・トーランスで、教育支援プログラム「U.S. Educators to
Japan(USEJ)」を通じて日本に派遣されたアメリカ人教育者ら12人を招き、訪日の報告会を開
催した。参加者らは、6月21日から7月2日(米国時間)までの11日間で得た日本体験とプログ
ラムに関する今後の課題を、熱心に話し合った。
報告会の冒頭で、河崎直哉・教育部会長が「お
かえりなさい」と日本語で挨拶。「Did you have
a good time in Japan?」という河崎部会長の問い
かけに、参加者らは「Oh, yes」と口々に返答、
和やかなムードで会は始まった。
次にグループリーダーを務めた、Baldwin
Stocker Elementary の校長を務めるナディア・
ヒルマンさんが、スライドを交えて30 分間のプ
レゼンテーションを行った。仏教と神道に基づい
た文化と伝統が、今でも日本人の生活に深く根付
いていることに感銘を受けたと感想を披露。広島
訪問では、アメリカ人である自分たちにとって貴
重な体験であり、平和と希望の大切さ、国家と平
和の関係がどれほど重要かを認識したと語った。
また、宮島や東大寺の観光、現地
校の先生と生徒、ホームステイで
の一般家庭との交流、畳の上での
就寝や着物の試着など、日本なら
ではの貴重な体験を、懐かしさを
交えて発表した。
次に参加者が1人ずつ数分間の
スピーチを行った。そのなかで、
「ビジター」であることがどれほ
ど大変で、どれほど疲れることで、
しかもどれほどチャレンジ精神が
必要かが理解できた、とする参加
者がいた。「この感覚は、アメリカ
の現地校に通う日本人子弟たちが
経験していること。その疑似体験
をしたことで、彼らを少しでも理
解できるようになったはず」と感
想を語った。
またある参加者は、「人間には自
分が理解できるものを探そうとす
る傾向があります。私も日本では、
見たことのある日本語を見つけて
は理解しようと努めました。ふと、
『これは日本人の子供たちが、私
たちの学校に転校してきた初日に
体験することなのでは?』と思い
ました。未知の物に囲まれること
がどれだけ不安か、よくわかりま
した」と熱く語った。
どの参加者も日本での経験が刺
激的で、いい意味で自分自身の見
解や教育方針をリニューアルする
ことができたと語っていた。
10 分間の休憩をはさんで、訪日
スケジュールで問題がなかったか
どうかの意見交換が行われた。
オリエンテーションや日本での
出迎え、東京都内ツアーやショッ
ピングなどもおおむね好評だった
が、なかには秋葉原はそれほど気
に入らなかった参加者も。最新の
電化製品が安く手に入る町の観光
よりも、もっと日本文化を味わえ
る場所が良かったという。
今回の訪日で最も重要な学校訪
問に関しては、1つの学校を訪問
するのではなく、複数の学校を訪
問した方がより有益だったので
は、とする意見が出た。また、「日
本の先生ともっと話をする機会が
あれば良かった」「授業のデモをす
る際、日本の先生の同じ授業を見
てから臨んだ方が良かったかも」
などの意見も出た。いずれにせ
よ、タイトなスケジュールで、授
業の対策や準備に十分な時間が割
けなかった現状があったようだ。
ある参加者は、「自分たちも、プ
ロの教師としてアメリカで頑張っ
ていますが、それ以上に日本の先
生は一生懸命で、給食の時や放課
後、あるいは帰宅してからも、常
に子供の面倒を見ている印象を受
けました」と語り、日本の先生の
熱心さと忙しさが、今回の学校訪
問で最も心に残ったとしている。
これにはほかの参加者も感動し、
敬意を感じると話していた。
今回の訪日には通訳はおらず、
それでも現地の生徒や先生とは十
分な信頼関係を築くことができた
とする参加者が大勢で、通訳は必
ずしも必要ではないという意見で
一致。「通訳は、時に両者の間に入
って邪魔になることがある」とい
う率直な意見も出た。
最後に、来年のプログラム参加
希望者を面接する際の要望も出さ
れた。日本でのスケジュールはか
なりタイトで、短い時間の中で最
大限の効果を引き出す必要があ
る。そのため来年の希望者には、
冒険心が旺盛か、団体に協力的か、
忙しいスケジュールでもグループ
の一員として貢献できるかをきち
んと見極めてほしいという意見が
出た。そして、ある参加者の「USEJ
プログラムの参加者はJBA の代
表でもあり、南カリフォルニアの
代表でもありますから」という発
言に参加者全員が同意したところ
で、無事に報告会は終了した。
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